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森田芳光監督、『わたし出すわ』で不況を吹き飛ばしたいと堂々宣言!!

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時代への素早い反応を見せる森田監督
時代への素早い反応を見せる森田監督 - (C) 2009 『わたし出すわ』製作委員会

 森田芳光監督が12年ぶりにオリジナル脚本を手掛けた最新作映画『わたし出すわ』について、森田監督、主演を務める小雪、共演した仲村トオルにクランクアップ直後の撮影現場で話を聞いた。同作は若くして一財産を築いたヒロインが突然帰郷し、高校時代の同級生たちと再会。彼らの夢を実現させるために「わたし、出すわ」と大金を手渡す姿を通して、日常生活に欠かせないお金の使い方を問いかける意欲作だ。

 昨年から続く世界的不況の中、あえてお金をテーマにオリジナル作品を撮り上げた森田監督には、観客に対する明確なメッセージがあるという。「もっと国や銀行が優秀な企業や才能に『わたし出すわ』とお金を出していれば、こういう不況にはならなかったはず」と語る森田監督は、こんな時代だからこそお金を描いた映画が必要だと力説。「わたし出すわって言ってくれる人が増えれば、映画界も景気が良くなるんですけどね。こちらとしてもお金さえ出してくれれば“いい映画をどんどん出すわ”という思いですし」と語ってくれた。

 大金を旧友たちに手渡す謎のヒロイン、摩耶を演じるのは森田作品に初出演した小雪。最初は役柄に関して戸惑いもあったそうだが「アットホームな雰囲気でお芝居しやすい環境でしたね。舞台になった函館も大好きになりました。最初は何で函館なの? って思いましたけど(笑)、今では故郷のように思えます」とコメント。今回の出演を通して、お金の使い方について考えを改めたそうで「以前から収入の1割を寄付することを目標にしてきたんです。今はもっと真剣に考えていて、具体的にどこにどう寄付するのがいいのか考え、社会に還元したい」と今まであまり知られていなかった一面を明かした。

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 森田作品への出演は映画『海猫』以来となる仲村は「スタッフがチーム一丸となって、声を荒げる人もいない現場。目指すところが一つという雰囲気だった」と森田組の変わらぬチームワークを絶賛。しかし別の仕事現場で、この作品への出演を話す際「ちょっとタイトルを言うのが照れくさかったですけどね……えっと森田監督の……わたし……出すわって映画で、みたいな(笑)」と苦笑いを浮かべていた。

 原作の映画化やシリーズものが幅を利かせる現在の映画界において、あえてオリジナル脚本で勝負に打って出た森田監督は「オリジナルだという意識はないが、キャリアとして今がちょうど撮り時だと思いますね。撮影を終えてみて、自分が好きな映画、自分が観たい映画が撮れた。これまで自分が作ったどの作品とも違うし、とても面白い作品になるはず」と早くも自信をのぞかせた。お金にまつわる一種の寓話(ぐうわ)ともいうべき『わたし出すわ』が閉塞(へいそく)した現代社会に風を吹かせてくれることを期待したい。

映画『わたし出すわ』は2009年、全国公開

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