ジム・キャリーに直撃インタビュー!「2回の結婚生活はつらかった…」
アメリカで、ナンバーワンヒットとなった映画『イエスマン “YES”は人生のパスワード』の主演、ジム・キャリーに話を聞いた。
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本作はジムにとって、2005年の映画『ディック&ジェーン 復讐は最高!』以来となるコメディー作品。日本人は“イエスマン”という響きにあまりいい印象を持っていないが、この映画の中ではとてもポジティブに描かれている。
ジム演じるカールは離婚後、ずっと自分の殻に閉じこもっている。親友とも会わず家でDVDばかり見ているカールは、偶然出会った昔の知り合いに誘われ、イエスマン・セミナーに参加する。「ノー」と言う代わりに「イエス」と答えれば人生が開けるというセミナーの教えを、カールは半信半疑ながらも実行していく。すると本当に魅力的な女性(ズーイー・デシャネル)が目の前に現れることに。
キャリアの初めのころは、コメディー色が強い作品に出演していたジムだが、ドラマ作品にも次々と挑戦している。今回は、いわば原点に戻った形だが、コメディーとドラマをどのように使い分けているのだろうか。
「僕はコメディーとドラマの両方をやりたいんだ。クリエーティビティーの問題だよ。たまにはまじめなものをやりたいし、時には笑えるものをやりたい。僕にとってはどちらも重要で、どちらも同じように好きなんだ。だからどちらか片方だけをやるというのは好きじゃない。コメディーもドラマも、本当は同じところから出てくるものなんだ。みんなはその2つを分けたがるけどね。どちらも何かを表現したという強い思いから生まれてくるんだ。この作品は演じていてとても楽しかったよ」
ここで、過去に「イエス」と答えて後悔した経験について聞いてみると「本当に後悔するのは、『ノー』と言ったときだよ。『イエス』と答えればたとえ結果が悪くても何か得ることがあるものなんだ。僕は今まで2回結婚してるけど、いずれもつらい経験だったよ(笑)」と話してくれた。
この映画の中でジム演じる主人公は、「イエス」と言い続けるため、バンジー・ジャンプをしたり、ギターを習ったり、韓国語を覚えたりと大忙しになるのだが、ジムは実際に特訓してすべてを習得したというから驚きだ。
「韓国語を4週間かけて習ったのは、本物らしく見せたかったからなんだ。それと僕が、世界の観客のことを意識しているというのもある。今はアメリカだけという時代ではないからね。後は、僕がもっと世界全体のことを考えるようになったのと、韓国語のシーンが韓国の人たちにどう受け入れられるかを気にしたからなんだ。彼らの文化をバカにするようなものはやりたくなかったからね。だからそれを習うことは、僕にとっては重要なことだったんだ。それとギターは、1曲だけ弾けるようになったよ。そういう風に何かを少しずつ学べるのは、映画をやる醍醐味(だいごみ)でもあるんだ。でもバンジー・ジャンプの撮影の朝は、正直、自分でやると言ったことをちょっと後悔したよ(笑)」と笑いながら話してくれた。(取材・文:細谷 佳史)
映画『イエスマン “YES”は人生のパスワード』は新宿ピカデリーほかにて全国公開中