『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイが麻薬中毒患者に!インタビューで激白!
映画『プリティ・プリンセス』でデビュー後、映画『ブロークバック・マウンテン』『プラダを着た悪魔』『ゲット スマート』など、実にさまざまなジャンルの作品に挑戦し続け、映画『レイチェルの結婚』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたアン・ハサウェイに話を聞いた。
ベテラン監督ジョナサン・デミがホームムービーを回すような雰囲気で撮り上げた『レイチェルの結婚』で、アンは麻薬中毒から立ち直ろうとしているエキセントリックな女性キムを熱演している。
「観客が、キムのことを好きにならなくても気にしないようにしたの。実はそれが難しかったわ。何よりも、わたし自身が彼女のことをちゃんと理解しているかどうかということだけに注意を払うようにしたの。キムは、他人が彼女のことをどう思おうと関係なく、いつも完全に彼女自身でいるだけなのよ。それに気付いたのは、撮影の1か月前だったわ」そのことがわかったとき、目からうろこが落ちたと話す。
「キムというキャラクターは、愛とは何かと考えたときに、愛にはリミットや偏見、そしてジャッジメントとかではないものだと気付かせてくれた上に、わたしの心を開かせてくれたの。そういう意味で、このキャラクターはわたしの世界の見方を変えたといえるわ。わたしたちはみんな、扱うのが難しいものを抱えているの。普段は、そういうものを持っていないフリをしているけどね。キムにはすごくいろんなことが起きていて、しらふでいるために彼女はすごく一生懸命努力している。彼女が克服しようとしているものがどれだけ深いものか、それに気付いたら、彼女のことをなじるのではなく、もっと寛大な目で見れるようになると思うのよ」
ストーリーが進むにつれて、キムがなぜ麻薬中毒から抜け出せず、すぐに感情的に行動してしまうのか……その理由が少しずつわかるようにストーリーは構成されている。
「彼女は自分自身を許せないでいるわけだけど、そこがこの映画をさらに面白くしていると思うの。いろんなことがスムーズに解決されないところが気に入ってるわ。無理に帳尻を合わせようとしたり、100パーセント正直じゃないとこの映画は成り立たないと思うの」
これまでのイメージとガラリと変わった役を務めたのは、脚本と監督に惹(ひ)かれたからで、決して意図的なものではないと話す。「この映画をやったことで、ようやく女優という肩書きを自信を持って使えるようになった」そうだ。
今年のアカデミー賞授賞式で、司会のヒュー・ジャックマンとデュエットし、その歌唱力で皆を驚かせたアンだが、つい最近ジュディ・ガーランドの自伝映画と舞台に主演するというニュースが発表された。天才的な歌手で女優だったジュディ役は、彼女にまさにピッタリで、今から完成が楽しみだ。
映画『レイチェルの結婚』は4月18日よりBunkamura ル・シネマほかにて全国公開