3日で85億円!驚異の大ヒット『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』が圧勝!-5月5日版
全米ボックスオフィス考
全米4,099館、スクリーン数8,300にて大々的に封切られた映画『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』が、興行収入3日間で8,500万ドル(約85億円)をたたき出し、ボックスオフィス堂々の第1位に輝いた。(1ドル100円計算)
シリーズで今回の成績を考察すると、映画『X-MEN:ファイナル ディシジョン』の初登場ウイークエンド興行成績は1億275万ドル(約102億7,500円)だったが、今作もそれに迫る勢いだ。また『X-MEN2』の8,560万ドル(約85億6,000万円)は微妙に超えなかったものの、第1作目の映画『X-メン』の初登場ウイークエンド興行収入5,447万ドル(約54億4,700万円)は大きく上回った。
批評家たちの間では、「今までの『X-メン』シリーズも、十分にウルヴァリンの過去と現在について語っていたのに、なぜ今さらまたウルヴァリンのシリーズを作らなければならないのか」などという声もあったものの、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』の成績結果は上々と言っていいだろう。だが、この後ウルヴァリン・シリーズが続くか否かの決定は、もう少し先になりそうだ。
続いて、今週のランキング第2位はマシュー・マコノヒーとジェニファー・ガーナー主演のコメディー映画『ゴースト・オブ・ガールフレンズ・パスト』(原題)で1,541万ドル(約15億4,100万円)の興行収入。3.800スクリーンというかなり大きな規模で封切られたにしては、少々ショぼい結果となっている。また、今までは、平均2,300万ドル(約23億円)の封切りウイークエンド収入を集めていたマシュー主演のロマンチック・コメディー作品なのに、今回の『ゴースト・オブ・ガールフレンズ・パスト』(原題)は最低の客入りを記録……ということで、全米映画の第2位とは名ばかりとなり、スタジオ担当者たちは落胆しているかもしれない。
第3位は、先週の第1位から2ランクダウンの、58パーセント減で映画『オブセスト』(原題)の1,205万ドル(約12億500万円)。そして第4位は、ザック・エフロン主演の『セブンティーン・アゲイン』で、636万ドル(約6億3,600万円)だった。
驚きなのは、トップ5に返り咲いた映画『モンスターVSエイリアン』(580万ドル(約5億8,000万円))だ。週末に封切られた同カテゴリーの3Dアニメ映画『バトル・フォー・テラ』(原題)が不評で、ほかに目立った子ども向け映画に欠けていた週末だったということも『モンスターVSエイリアン』の返り咲きに貢献しているといえよう。ちなみに『バトル・フォー・テラ』(原題)は惨敗の第12位で、興行収入108万ドル(約1億800万円)という悲惨な結果に終わってしまった。この映画はストーリーも平凡で、キャラも何やらグロテスクでかわいさに欠けており、やはりアニメ映画のキャラはかわいくなければ映画自体も売れない……ということかもしれない。
今週末に公開される主な作品だが、5月8日(金)はいよいよ待望の映画『スター・トレック』が登場する。このため、ほかのスタジオはこの週末を大型作品公開の日として完ぺきに避けており、小粒の封切り作品はあるものの、J・J・エイブラムス監督によるこの超大作は、次回のチャートランキングで『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』を1週のみでトップからけ落とし、第1位に躍り出ることが予想される。
いよいよ夏の超大作公開シーズンに入ってきたアメリカ。今月はこれからも、大ヒット作映画『ダ・ヴィンチ・コード』に続くダン・ブラウン作の世界的ベストセラーの映画化で、トム・ハンクス主演映画『天使と悪魔』の公開が2週先に。また、ついに公開される映画『ターミネーター4』がその次の週。そして、アニメファン待望のピクサー初の3Dアニメ映画『アップ』(原題)が月末にスタンバイしており、映画ファンには待ち切れない大作のオンパレードとなりそうだ。