榮倉奈々と瑛太主演の映画『余命1ヶ月の花嫁』が首位ロードを闊歩-5月11日版
映画週末興行成績
ゴールデンウィークを終えた映画興行収入ランキングで、榮倉奈々、瑛太主演の映画『余命1ヶ月の花嫁』が初登場第1位を獲得し、最終興収30億円超を狙える好スタートを切った。
TBS系で放送されたドキュメンタリー番組と同名のノンフィクション書籍の映画化で、乳がんと闘い24歳という若さで他界した長島千恵さんが、家族や恋人に支えられながら、がんと前向きに闘う姿や、「ウエディングドレスを着たい」という千恵さんの夢をかなえようとする周囲の人々との感動の実話を描く物語。初日2日間で観客動員30万2,608人、興収4億1,298万900円を記録し、2006年に公開され興収31億円を稼いだ映画『涙そうそう』との興収対比で105.7パーセントとなり、単純計算では最終興収32億円に届く勢いだ。 客層は8割以上が女性で、中でも千恵さんと同世代の20代が最多。カップルや友だち、家族といったグループが多く見受けられた。
第2位は、4週連続となる公開5週目の映画『レッドクリフ Part II 未来への最終決戦』。先週まで3週連続首位だった映画『名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)』は第3位に転落したものの、公開23日間の累計興収が29億5,000万円を突破し、シリーズ前作との興収対比で143.6パーセント。シリーズ最高興収の33億8,000万円をあげた映画『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』を超える好推移を見せている。
公開2週目の映画『GOEMON』は、順位を一つ下げて第4位。公開10日間で興収9億円を突破したが、製作費15億円とうたっている台所事情とほかの人気作品に押され気味の形勢で、苦しい戦いに陥っている様子。同じワンランクダウンで6位の悪ガキ映画『クローズZERO II』は、公開30日間で動員200万人、興収26億円を突破。興収25億円をあげた前作との興収比較124.9パーセントと、成績をアップさせている。
新作ではベスト10圏外ながら、ジェット・リー、アンディ・ラウ、金城武とアジアのスターが競演したアクション映画『ウォーロード/男たちの誓い』が初登場第12位。激動の清朝末期を舞台に、義兄弟の契りを交わした3人の男たちの友情、きずな、愛、裏切りを描く物語で、2007年に中国の興収第1位を記録している。ニコラス・ケイジ主演の映画『バンコック・デンジャラス』は、初登場第13位。香港の双子監督オキサイド&ダニー・パンによるタイ映画『レイン』のセルフリメイク作で、完全無欠の暗殺者がたったひとつのミスを犯し人生を狂わせていく姿を描くアクション。昨年公開されたアメリカでは興収ランキングで初登場第1位を記録した。2作とも日本の観客には新鮮味がなかったのか、鈍い出足となった。
次週は、世界的ヒット映画『ダ・ヴィンチ・コード』のロン・ハワード監督、トム・ハンクス主演のラングドン教授シリーズ第2弾映画『天使と悪魔』が登場。2006年に公開された前作は、日本でも宗教的解釈の論争などで話題を呼び、興収90億5,000万円を記録して、その年の興収ランキング第3位に入っているだけに、100億円の大台を超えるスタートを切るか“審判”が注目を集めそうだ。
(ランキングは興行通信社調べ)-5月9日、10日版