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男同士の激しい濡れ場あり!中国政府の検閲を受けない問題作!

第62回カンヌ国際映画祭

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緊張した面持ちで会見場に入り、水で喉を潤すロウ・イエ監督
緊張した面持ちで会見場に入り、水で喉を潤すロウ・イエ監督 - Photo:Harumi Nakayama

 中国当局の検閲を受けずに第62回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品した、中国のロウ・イエ監督『スプリング・フィーバー』の記者会見が現地時間14日に行われた。

 ロウ監督は仲村トオルが出演した『パープル・バタフライ』『天安門、恋人たち』に続く、3度目のカンヌ。しかし前作の『天安門~』が、中国ではデリケートな問題である天安門事件を舞台にしただけでなく、アンダーヘアも写した大胆なベッドシーンに挑戦したこともあり、検閲を得ないまま参加。そのため、5年間の映画製作禁止令を言い渡されている。
 
 その禁を破って製作した本作も、中国では異例の同性愛がテーマ。妻の依頼で夫の素行調査をした青年が見たのは、恋人である男性と仲睦まじく歩く姿。しかし青年も、二人を追ううちに、男性に心が揺れていくという展開だ。劇中には、男性同士の激しい濡れ場もあり、またもや問題となることは必至である。
 
 カンヌ後の中国政府の反応を杞憂する記者たちの質問に対し、ロウ監督は「カンヌ後、自分がどうなるのかは分からない。私は映画監督なので、映画を作るのみ。例え、何か起こったとしても、私は恐れません。なぜなら私は未来を信じているからです。一つ、のぞむとすれば、中国の若い映画監督たちが、自由に映画を作れる環境になって欲しいと思います」と、毅然とした態度で答えた。

 また、同性愛を描いたことにも質問が集中したが、ロウ監督は「ホモセクシャルであろうが、普通のラブストーリーと何ら変わらない。同性愛という部分は、この映画の一部でしかない。映画全体を見てほしい」と訴えていた。(取材・文:中山治美)

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