この夏は洋画の巻き返し劇が勃発!火付け役はSF映画!?
ここ最近、邦画人気に押され気味だった洋画界が、この夏大きく巻き返そうとしている。その起爆剤となっているのが、次々と公開が予定されているSF超大作の数々だ。その盛り上がりとブームの背景に迫る。
アメリカで初登場第1位に輝き、1週間とわずかで約100億円もの興行収入をたたき出した映画『スター・トレック』は、1960年代から根強い人気を誇る海外ドラマシリーズを現代風に“リ・イマジネーション”した作品。一方、かつて大ヒットした超大作映画『スターゲイト』『ターミネーター』シリーズは、後にテレビドラマ化され、映画と肩を並べる人気ぶりだ。現在のSFブームの背景には、こうした映画とテレビの垣根を越えたクロスオーバー現象がある。特に1990年代後半から放送され、2007年にシーズン10で終了した「スターゲイト」は、“史上最長のSFドラマ”としてギネスブックに認定されているほか、テレビドラマ「スターゲイト:アトランティス」、オリジナル長編作「スターゲイト 真実のアーク」「スターゲイト コンティニュアム ザ・ムービー」などスピンオフ企画も人気を博している。
そんな現代のSFブームを大きく支えているのは、日々進化を続けるVFX技術だ。近日公開される映画『ターミネーター4』には、あのアーノルド・シュワルツェネッガー(現カリフォルニア州知事)がデジタル処理された映像で出演している。もちろんシュワ本人は公務があるため、同作への出演はNGだったが、最新のVFX技術がファンの夢を実現させたのだ。
また、海外ドラマから派生した『スター・トレック』や「スターゲイト」シリーズなどは、個性的なキャラクターが織り成すドラマ描写が高く評価されており、これまで「SFはちょっと……」と敬遠してきた女性ファンや年配者が、SF作品をヒューマンドラマとして楽しみ始めた点もSF人気の秘密だ。さらに、超高額ではあるが一般人向けに宇宙観光が可能になった現代、宇宙などを舞台にしたSF作品がこれまで以上に身近でリアルなものに変わりつつある点も、ブームの理由といえるかもしれない。かつて夢の領域であったSFは、今や現実の延長線上にあるのだ。
この夏は『スター・トレック』『ターミネーター4』のほかにも『トランスフォーマー/リベンジ』『ウィッチマウンテン/地図から消された山』が公開されるなど、史上最大級のSFムーブメントが到来しそうな予感! リアルに描かれた未来を体感しない理由はないと断言したい。
「スターゲイト コンティニュアム ザ・ムービー」は5月31日午後0:45よりWOWOWにて放送