とんねるず石橋長女・穂のか、初主演映画を語る「父に芸能界入りを大反対された」
とんねるずの石橋貴明の長女で女優デビュー作の日米韓合作映画『The Harimaya Bridge はりまや橋』の公開を控える穂のかが、このほど都内の所属事務所でインタビューに応じ、初主演映画『LOOKING FOR ANNE アンを探して』について初めて語った。
演技未経験でレッスンもしたことがないながらオーディションでデビュー作、初主演作と立て続けに役を獲得した強運と可能性の持ち主だ。映画出演2作目にして主役を勝ち取ったのは、日本、カナダ合作映画『LOOKING FOR ANNE アンを探して』(来秋公開予定)。昨年8月、すでに撮影準備のためカナダに滞在していた宮平貴子監督の面接を、インターネットを通じて受けたところ即決だった。
映画『The Harimaya Bridge はりまや橋』写真ギャラリー
「ビックリでした、主演なんて遠い未来、先の話だと思っていたので」
オーディションから10日後、プリンスエドワード島でのオールロケに約1か月間、参加した。目まぐるしいスケジュールで海外ロケに初挑戦となったが、小学校4年から6年の間の2年半、アメリカに留学した経験があり英語は得意。合作『The Harimaya Bridge はりまや橋』では英語のせりふはなかったが、本作では日本語と英語が半々というせりふをこなし、ほとんどがカナダ人というスタッフとも英語でコミュニケーションを取り、撮影に集中した。
「主演だから出詰めでめちゃくちゃ楽しくて、一日一日が今までの人生分くらい濃くて充実した日々でした。『はりまや』の撮影もとても楽しかったんですけれど、その撮影が長い、しかもいっぱい出ている! みたいな」
父の背中を見て育ったせいか芸能界の仕事には自然と関心を持ち、当初は歌手を目指し歌のレッスンを積んでいたが、映画『ハチミツとクローバー』を観て女優を志すようになった。しかし父・石橋には、芸能界デビューを大反対されていた。
「父は、(芸能界で)長いこと仕事をやってきてつらいことや大変なことをたくさん見ているので、わたしにさせたくないというのは愛情としてすごくわかるんですけれど、どの職業であれ、そういうことはつきものですし、自分がやりがいを感じられる仕事でつらいことを味わっても平気です。やっぱりこれしかやりたくないですから」
両親の離婚は1998年。その後は母親との生活となった。「父とは疎遠ではなく普通に交流があります」と話すも、女優を始めるにあたり一切相談せず、すべて事後報告し納得させたという大物ぶり。「やりたい気持ち、貫き通す気持ちもあるけれど、実の父親ですし大好きだから反対されちゃったら、心が折れちゃう。だから事後報告しました」
公言しているとおり、父とはオスカー獲得の約束をした。
「泣くほどうれしかったことですが、昨年11月に初めて新聞で女優デビューを報じていただいたときに父から電話が来て、それまでは断固大反対だったのに、『協力はしないけど応援する』と言ってくれました。その電話で『やるんだったらオスカーをとる勢いでやれ。とったら(授賞式を)見に行ってレッドカーペットを一緒に踏んでやるよ』と。そんなこと言うんだったらとるよ、みたいな(笑)。最近思いますが、目指すところが大きいほど高みに行ける。父が言ったことは間違いじゃない。夢は大きく大志を抱いております。オスカーをとりますって言霊を生まれさせて頼りつつ自分をあせらせつつ……エヘヘ」
オスカー女優ケイト・ブランシェットにあこがれる一方、地に足のついた目標を持っている。
「他人になることはできないから、自分が持つパワーを最大限生かせるような女優になる。すてきなわたしをスクリーンで120パーセント、お見せしたい! そのために、今はアンテナを張っていろいろなことに意識を広げ人として成長したい」
女優デビューを機に最近、一人暮らしも始めた。今年7月には20歳を迎える穂のかが、映画界で輝く穂として存在感を増していきそうだ。
映画『The Harimaya Bridge はりまや橋』は6月13日より全国公開