経済危機余波!ブラピ新作に続きデンゼル・ワシントン主演作もお蔵入り?
先月、ブラッド・ピット主演、スティーヴン・ソダーバーグ監督の映画『マネー・ボール』(原題)が撮影開始3日前で製作中止となったことが報じられたが、今度はデンゼル・ワシントン主演映画が製作続行の危機に立たされている。
ハリウッド・レポーター紙が、デンゼルの主演映画『アンストッパブル』(原題)が製作費の問題に直面していると伝えた。
同作は、デンゼルと『クリムゾン・タイド』『マイ・ボディガード』『デジャヴ』『サブウェイ123 激突』と続けてコンビを組んできたトニー・スコット監督がメガホンを取るアクション超大作。暴走する無人貨物列車をベテランのエンジニアと新人職員が阻止しようと奮闘する物語で、映画『スター・トレック』の人気俳優クリス・パインの共演が決まり、期待が高まっていた。
だが、製作元の20世紀フォックスは、難度の高いアクションシーンが多い本作には多額の製作費がかかると難色を示し、プロデューサー側から提示された予算を却下したとのこと。本作は今秋に撮影開始予定だったが、製作費の問題が解決しない限り製作中止も予想されている。
この件に関して、スタジオ側もプロデューサー側も正式なコメントは発表していないが、アメリカ国内の経済情勢の悪化でハリウッドの大手スタジオも新作映画の予算を縮小していることの影響と言える。今後も、大スターの主演映画や有名監督の新作映画が同じような製作費の問題で製作延期や中止されることが予想され、大金を投入してヒットさせるハリウッド映画のこれまでの作り方を見直さないといけない時期にきているとの見方もある。
ブラピの『マネー・ボール』(原題)では、製作中止を決めたコロンビア・ピクチャーズの代わりにパラマウント・ピクチャーズとワーナー・ブラザースに対してプロデューサー側がアプローチしてきたが、両社とも断ったとロサンゼルス・タイムズ紙が伝えた。理由は、ノンフィクション小説を基にしたドキュメンタリータッチの映画にもかかわらず6,000万ドル(約60億円)近い製作費がかかることと、同作が商業的に成功する可能性が低いと判断されたためという。
一部では同作の予算が半分まで減るなら製作の可能性も出てくると言われているが、すでに1,000万ドル(約10億円)近い予算が使われていると伝えられている。高い評価を得ている原作小説とアイデアなだけに、こちらも頑張って映画化してほしいと応援する映画ファンが多そうだ。