ジョージ・クルーニーの制作会社、ワーナーを去ってソニー・ピクチャーズとパートナーシップ
ジョージ・クルーニーが主宰する制作会社スモーク・ハウスが、長年提携してきたワーナー・ブラザーズのもとを去ることが明らかになった。
LAウィークリー紙のコラムニストのニッキ・フィンケが自身のブログDeadline Hollywood Dailyで、ジョージとパートナーのグラント・ヘスロヴは、スモーク・ハウスとソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントの間で2年間の映画製作の提携契約を結ぶための最終段階にあると伝えた。
ジョージも「ワーナー・ブラザーズは映画を作るにはとても素晴らしい場所だった。20年近く家族の一員だったような気がするよ。前へ進むためにも、わたしは素晴らしい会社と親愛なる友人たちのもとを去ろうと思う。今後ソニー・ピクチャーズとともに映画制作をすることに大いに興奮してるんだ。そして、スモーク・ハウスはソニーと完ぺきな関係が築けると考えているよ。グラント・ヘスロヴとわたしは、誇りに思えるような映画を製作したいと望んでいる」と正式にコメント発表した。
ソニー・ピクチャーズ側も今回の提携は乗り気で、ソニーにはコロンビアのほかにスクリーン・ジェム、ソニー・ピクチャーズ・クラシックと親会社とは違う目的の映画を配給する子会社があり、超大作からインディペンデント映画まで対応できるのでジョージの希望をかなえられるだろうとしているが、皮肉にもソニー・ピクチャーズ(コロンビア)はジョージが長年コンビを組んできたスティーヴン・ソダーバーグ監督映画『マネー・ボール』(原題)を撮影開始3日前で製作中止にしたばかりであり、今後ソニーはスモーク・ハウスに対してある程度興行的に成功が保証されている軽いタッチの映画を製作することを望むことは明白である。
ワーナーのもとを去るスモーク・ハウスだが、ワーナーとともに企画している複数の映画がまだ製作されないままで、その中にはアルカイダの指導者オサマ・ビン・ラディンの元運転手をめぐる法廷サスペンス映画『ザ・チャレンジ』(原題)、政治ドキュメンタリー映画『アワー・ブランド・イズ・クライシス』をダーク・コメディーとしてリメイクする企画、ボー・ウィリモンの戯曲をレオナルド・ディカプリオ主演で映画化する映画『ファラガット・ノース』(原題)、1979年に起きたテヘランのアメリカ大使館人質事件を描く映画『エスケープ・フロム・テヘラン』(原題)、オレン・スタインハウアーのベストセラー小説を映画化するスパイスリラー映画『ザ・ツーリスト』(原題)、ジョン・グリシャムのノンフィクション小説「無実」の映画化と期待されていた作品が含まれている。