渡辺謙が『沈まぬ太陽』映画化に「絶対に完投するという意気込み」
俳優の渡辺謙が8日、帝国ホテルで開催された映画『沈まぬ太陽』(若松節朗監督)の製作報告記者会見に出席し、山崎豊子の同名原作について「以前原作を読んだとき、とても重層的な構造で、これは映画化されないとの変な確信がありました」とコメントした。
本作は航空会社の社員・恩地元(渡辺)が巨大組織の理不尽さに翻弄(ほんろう)されながらも、自らの信念を貫く姿を描いた壮大なヒューマンドラマ。原作は約2,300ページという長編で、記者会見に同席した石坂浩二も「映像化はされないと思っていた」と語るほどのボリュームだが、この度、原作発表から10年の歳月を経て、3時間を超える超大作として実写映画化された。
日本のみならず、中東、アフリカ、アメリカと過酷な長期ロケが約4か月半続いたが、渡辺は「絶対に完投するという意気込みで、先のことは考えず一日一日ベストコンディションでいることを念頭に置いた」と主演俳優として、気合を込めた撮影だったとコメント。自身の演技に関しては「今投げられる渾身(こんしん)の球を投げた。ハードルが高い分、結果をいとわず直球で勝負した」と野球ファンとして知られる渡辺らしい発言で、会見場に集まった大勢のマスコミ陣に自信作を猛アピールしていた。10月公開を前に、現時点で全国330スクリーンでの拡大ロードショーも決定している。
映画『沈まぬ太陽』は10月24日より全国公開