大作デッドヒート!『トランスフォーマー/リベンジ』が2週連続第1位!-7月8日版
全米ボックスオフィス考
毎週月曜日に発表される全米興行収入の最終結果だが、今週はその発表ギリギリまで熱いトップ争いが繰り広げられ、接戦の末に見事2週連続で映画『トランスフォーマー/リベンジ』が全米ナンバーワン映画の王座をキープする結果となった。
4,230万ドル(約42億3,000万円)の興行収入を記録した『トランスフォーマー/リベンジ』は、今週チャート初登場の人気アニメシリーズ第3弾映画『アイス・エイジ3 ティラノのおとしもの』を破って堂々の第1位となり、第2位との差は、何とたったの60万ドル(約6,000万円)ほどという、正に白熱の首位争いが繰り広げられた。(1ドル100円計算)
封切り2週目に入っても『トランスフォーマー/リベンジ』の人気はとどまるところを知らず、週明けの火曜日には全米興行収入が3億ドル(約300億円)を超えるという快挙を成し遂げた。すでに、前作の国内興行成績を抜くのも時間の問題とされており、海外でも快調な成績を上げ続けているこの作品が、今後どこまで数字を伸ばしていくのか興味深いところである。
ちなみに、惜しくも首位の座を逃した『アイス・エイジ3 ティラノのおとしもの』は、4,170万ドル(約41億7,000万円)の売り上げ。人気シリーズ初の3D作品とあって、配給元の20世紀フォックス関係者たちは素晴らしい成績を期待したであろうが、『トランスフォーマー/リベンジ』に第1位をかすめ取られて、さぞ悔しい思いをしていることだろう。本作は、4,099の映画館、約7,100スクリーンで公開されたが、最初の4日間で7,560万ドル(約75億6,000万円)の興収を上げた前作の映画『アイス・エイジ2』と比べると、パフォーマンス力はやや劣っているようだ。
第3位に初登場したのは、ジョニー・デップが実在したギャングスターを演じる映画『パブリック・エネミーズ』(原題)で2,530万ドル(約25億3,000万円)の興収。3,334映画館、4,900スクリーンで封切られたこの作品は水曜日に公開され、週末分と合計すると、すでに4,010万ドル(40億1,000万円)という数字をたたき出している。
今週の第4位は、チャート内で降下率が31パーセントと一番低かったサンドラ・ブロック久々のヒット映画『あなたは私の婿になる』で1,290万ドル(約12億9,000万円)。公開後17日間で9,430万ドル(約94億3,000万円)を稼ぎ出しており、サンドラの人気は依然として健在であることを証明した。
第5位は、1,130万ドル(約11億3,000万円)の成績で映画『ザ・ハングオーバー』(原題)。先週の第3位からランクダウンしてしまったものの、関係者を含めた大方の予想を大きく上回るこの夏のサプライズ・ヒットとなっており、公開30日で驚くなかれの興収総額2億ドル(約200億円)を記録している。
さて、次回ランキングが予想される作品だが、今週末デビューする映画は、夏の超大作的な要素が欠けている。だが、強烈ギャグで人気のサシャ・バロン・コーエンの新作映画『ブルーノ』(原題)が待機しており、トップ5入りを狙う。この『ブルーノ』(原題)は言わば映画『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』のゲイ版(!)。サシャが、オーストリア・ファッション界のカリスマ・ゲイボーイに成り切って、ハチャメチャを繰り広げる。過激ギャグに弱い方は、卒倒しないように注意していただきたい。
もう一本は、トップ5入りするかは微妙なところだが、ティーン映画が意外とウケる傾向にあるアメリカなのでとりあえずご紹介しておく。それは、映画『アイ・ラブ・ユー、ベス・クーパー』(原題)。優等生で品行方正な高校生が、校内で一番ホットな女の子に愛を告白したことから始まるドタバタを描いた作品。一般にはあまり知られていない俳優陣からなるキャストなのだが、どうやら20世紀フォックスがさり気なくプッシュしている作品のようなので、次回の全米チャートにどこまで食い込めるのか注目だ。