小栗旬は酒豪の頭!?知られざる素顔を暴露した共演者たち!
映画『TAJOMARU』で、小栗旬演じる多襄丸に仕える盗賊たちを演じた、やべきょうすけ、山口祥行、綾野剛、須賀貴匡が、現場を共にした者だけが知る小栗の知られざる素顔を話してくれた。
劇中では、昼は盗賊、夜は宴会をしている盗賊役の4人だが、作品のみならず、宴は現場でも夜な夜な行われていたそうだ。その宴(という名の飲み会)のことを楽しそうに語るやべは、「最初は楽しく宴をしているんですよ! でも、だんだん誰かをつぶすことが宴を終わらすことだってみんなが気付いてきて……。そうなるともう、誰をつぶすかっていう戦」。次の日は記憶がほとんどないという須賀は、「僕は2番目だと思うんですけど、ぶっちぎりで記憶をなくしていたのは、田中圭くんですね!」と笑う。やべが言うとおり、戦死者(?)続出の戦といえる宴を仕切っていたのが、頭役である小栗だったそうだ。「お前飲んでいないだろ、お前も飲んでいないだろ、お前も! ってどんどん酒をついで、おれは飲まなくていいんだよって(笑)。もう、5人で飲むというより、完全に4対1です」と宴での小栗を語るやべに、「本当に酒強いですから。小栗さん」と綾野も同意。映画同様、撮影後の宴の席でも、小栗は多襄丸のままだったようだ。
そんな小栗のおちゃめっぷりは、現場でも健在だったという。村人たちと宴会を繰り広げるシーンでは、室町風ラップをする山口や綾野に本気で大笑いしていたという小栗。中でも、思わず「イエイイエイ~」というアドリブを出してしまった山口に、「時代劇なんだから、イエイイエイはないって!」と爆笑しながらツッコんでいたそうだ。過去に小栗と共演していた須賀は、「前に共演したとき、ジャグリングをしていたんですけど、その話をしてから、小栗くんに本番でジャガイモを手渡したら、いきなりイモでジャグリングを始めちゃって。びっくりしました」と撮影当時を振り返る。何とイエイイエイも、小栗のイモジャグリングも、本編でそのまま使われているので、ファンの方々はぜひ楽しみにしてほしい。
インタビューの最後で、はっと気付いたやべが、「おれたちほとんど飲んでいた話しかしてないですよね?」とあせりだしたが、事実、インタビューの9割が楽しい宴の話に終止し、まさに昼は盗賊、夜は宴の盗賊を地でいく4人の様子がうかがえた。「多分、おれたちが演じた盗賊も一緒だと思うんです。なぜ、あいつらが命を捨てても頭である多襄丸についていったか。それは、多襄丸と飲んでいると楽しいから! 旬自身そうなんですよ。あいつと飲んでいると楽しい。だから現場でも、現場を離れても頭なんです!」という山口の意見には、その場にいる全員が大きくうなずいた。
酒を酌み交わす仲だったからこそ、スクリーンでも男同士の熱いきずながより映えたのではないだろうか。このエピソードを聞いてから、本作を観ると、盗賊たちと多襄丸との宴のシーンで、ほんのりと日本酒の香りがただよってくるかもしれない。
『TAJOMARU』は、芥川龍之介の短編「藪の中」に登場する盗賊・多襄丸を主人公に、時代や設定も変えて『SF サムライ・フィクション』の中野裕之監督が映画化。陰謀により家を追われた畠山家の次男・直光(小栗)が、あることをきっかけに盗賊・多襄丸として生きていく様を描いた異色の時代劇だ。
映画『TAJOMARU』は9月12日より全国公開