会心の大ヒット!タランティーノ監督作品『イングロリアス・バスターズ』が圧勝!!-8月26日版
全米ボックスオフィス考
アメリカ3,165の映画館、推定4,400スクリーンにて8月21日(金)より封切られたクエンティン・タランティーノ監督の久々の大型映画『イングロリアス・バスターズ』が3,810万ドル(約38億1,000万円)を収めて、全米映画興行成績週末ランキングの第1位に輝いた。(1ドル100円計算)
同作品の売り上げは、アメリカ全体のボックスオフィスにも好影響を及ぼして、去年の同時期の総合全米興行成績と比べて20パーセントもアップしており、過去の8月後半の興行成績結果と比較しても、歴代最高の数字を示した。これに加えて、『イングロリアス・バスターズ』は、タランティーノ監督作品として過去にリリースした作品のデビュー週末と比べても、ナンバーワンの売り上げを記録しており、最高の滑り出しとなった。
続いて第2位は、先週第1位から落ちたものの1,821万ドル(約18億2,100万円)を手堅く収めた、映画『ディストリクト9』(原題)。映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』『宇宙戦争』など同ジャンルの映画が2週目に入ると50パーセントから70パーセントの降下率を示すのが普通なのに対して、『ディストリクト9』(原題)は、今週のチャートでは51パーセントの降下率という、この種類の作品にしてはまずまずのスタミナを見せている。
第3位は、先週の第2位から落下の映画『G.I.ジョー』で1,221万ドル(約12億2,100万円)の成績。この作品も、ジャンル的には悪くない45パーセントの落下率。封切り後17日で1億2,024万ドル(約120億2,400万円)という上々の数字を示している。
第4位は、こちらも先週からワンランク・ダウンとなったエリック・バナ主演のロマンチック映画『きみがぼくを見つけた日』で974万ドル(約9億7,400万円)。もっと大きく降下するかと思われたが、落下率は48パーセントにとどまっている。
トップ5の最後を飾るのは、実力派メリル・ストリープ主演のコメディードラマ映画『ジュリー&ジュリア』(原題)で880万ドル(約8億8,000万円)の売り上げ。派手な特撮映画よりも、こういったベテランの出演している味わい深いドラマやコメディーが恋しくなる初秋に向けて、『ジュリー&ジュリア』(原題)は、長距離ランナーのごとくジワジワと売り上げを伸ばしていきそうな気配がある。
さて、この夏最後の週末を迎える8月28日(金)。残暑を癒すかのごとく(!?)ゾクゾクするような恐怖映画2作品のトップ5入りが予想される。
まず1つ目は、最近ハリウッドで大ブームの3Dで公開される映画『ファイナル・デッドサーキット 3D』。この作品は、2000年に公開されたジェームズ・ウォン監督の映画『ファイナル・デスティネーション』から続くシリーズ第4弾だ。これまでのシリーズのような度肝を抜くようなシーンが、3Dで画面から飛び出してくるような感覚を味わうためならいつもより高めの金額を払っても惜しくない……という映画ファンがワンサカいるはずである。果たして何位に食い込んでくるか注目だ。
ランキングが予想されるもう一つの恐怖映画は、映画『ハロウィンII』(原題)である。「また~!?」という皆さんの声が聞こえてきそうだが、そう、「またー!!」なのである。それなのに、このシリーズは封切られれば何だかんだガッポガッポとお金を稼いでいくからスゴイ。
実はこの『ハロウィンII』(原題)は、1981年度の同名作品のリイマジニング(再構築版)作品。ヘビメタ・バンドのホワイト・ゾンビのボーカリストで、最近は恐怖映画の監督としても腕を振るっているロブ・ゾンビが監督を務めており、ゾンビ監督の奥方シェリ・ムーンも出演している。ホラー映画ならぬファミリー映画かも(苦笑)!?
このほかにも小粒作品がパラパラと公開される今週末だが、ホラー映画パワーには歯が立たないことが予想される。今週第1位の『イングロリアス・バスターズ』が次回ランキングでトップを死守できるのか!? こうご期待!