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りんたろう監督の公式上映になぜかビートたけしファンクラブの面々が!

第66回ヴェネチア国際映画祭

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第66回ヴェネチア国際映画祭にてりんたろう監督
第66回ヴェネチア国際映画祭にてりんたろう監督 - Vittorio Zunino Celotto / Getty Images

 りんたろう監督のフルCGアニメーション映画『よなよなペンギン』(12月公開)が現地時間12日、第66回ヴェネチア国際映画祭で招待上映された。

映画『よなよなペンギン』

 会場には、映画祭名物となったイタリアの「ビートたけし ザッザリ・ヴェネチア ファンクラブ」の面々も駆け付け、ヴェネチア常連の北野武監督のいない今年の映画祭の寂しさを、日本アニメで癒していた。

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 同アニメは『時をかける少女』や『サマーウォーズ』を手掛けたマッドハウスと、仏・タイの3カ国のプロダクションが制作した国際的プロジェクト。ペンギンのコートを着て、夜の街をよなよな歩くことが好きな少女ココが、ある夜出会ったゴブリンの少年チャリーに導かれ、ゴブリン村の危機を救うために大冒険を繰り広げるファンタジーだ。

 先に行われた記者会見で、りんたろう監督は「ヴェネチアで、僕の監督した作品が上映されて光栄に思ってます。僕は45年間、2Dアニメを手掛けてきましたが、コンピュータの将来性、未来性を感じて全く新しいフルCGアニメを作ろうと思いました。しかも、日本独特の2Dテイストでどこまでできるのか、挑戦したのが今度の作品です」と語った。

 同じく会見に出席したマッドハウスの丸山正雄プロデューサーによると、本作の企画を立ち上げたのは約10年前。りんたろう監督と『メトロポリス』を製作した際にCGを使用したが、日本はこの分野に関して遅れているのではと痛感し、自分たちが先頭を切って挑戦すべきだと思ったという。丸山プロデューサーは「その後、いろんなフルCGアニメが先に公開されましたが、企画したのはたぶん僕たちが最初だと思います。実際にスタッフが動き出してから7年。現場での製作に5年かかりました。これが日本で最初のフルCGアニメとして、世界に羽ばたくものになったと思う」とアピールした。

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 イタリアの記者からはりんたろう監督に「なぜペンギンを選ばれたのでしょうか」という素朴な質問が飛んだ。りんたろう監督は「小さいときからペンギンが好きなんです。身近で飼っているのは猫なんですが、本当はペンギンも一緒に飼いたいくらい。それと、飛べない鳥という点にも興味があったんです。6歳の女の子を主人公にして、ペンギンとどうつなげればいいか。ペンギンのコートを着せれば何とかなるか。そんな発想です」と説明。 また劇中には、ゴブリンに、おデブな天使、仙人や七福神と、西洋と東洋の文化が入り交じったキャラクターが登場する理由を問われると、りんたろう監督は「僕は妄想癖が強く、西洋絵画を紐解いてみたり、日本の文化を取り入れてみたり、普段からいろいろ考えているんです。現実的な生活をしていますけど、頭の中は非現実的なんですね。西洋絵画に登場するエンジェルはかわいいけど、ワガママな天使を登場させてみようとか、英国の妖精の本を読んでゴブリンの面白さに気付いてみたり。そんな西洋と東洋の文化をボーダレスで構成したのが今度の作品なんです」と語り、りりしい顔立ちからは想像できぬようなメルヘンチックな頭の中を明かしていた。

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