エリック・クラプトンはなぜ還暦を超えても魅力的であり続けるのか…幅広い年齢層のロックファンがわく
19日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて映画『エリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド ライヴ・フロム・マディソン・スクエア・ガーデン cine sound ver.』の初日プレミアムトークショーがあり、サザンオールスターズのサポート・ギタリストとしても活躍するシンガーソングライターの斎藤誠と、Do As Infinityのギタリスト大渡亮、そして海外の音楽事情に詳しい音楽ライターの大友博の3名が登場。エリック・クラプトンの魅力について語り合った。
映画『エリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド ライヴ・フロム・マディソン・スクエア・ガーデン cine sound ver.』
会場内には熟年のロックファンはもちろんのこと、若いファンも多く来場しており、60年代から第一線で活躍するクラプトン人気の幅広さをうかがわせていた。クラプトンにインタビューを行ったことのある大友は、「なぜわれわれは、この還暦を超えたギタリストに惹(ひ)かれるのか。彼は吉永小百合と同い年なんですけどね」と切り出して、彼の魅力を「すごく正直なところにある」と断言する。それを受けて斎藤が「ミストーンが多いんですけど、直さないですよね。あれがうれしいんです」と話すと、「今の技術だったら間違った音を修正することは簡単なんですが、包み隠そうとしないで、ありのままの自分を見せようとする人なんです」と解説する大友に、クラプトンファンの多い会場内の観客も一様に納得していた。
さらに大友は「クラプトンは子煩悩なんです」と話すと、「還暦近くに結婚して、娘もいる現在が充実しているので、それが音楽に現れています。ツアー中はパソコンを持っていって家族とチャットをしているんですよ」と、家庭的な一面を持つこの名ギタリストの素顔を明かしていた。40年以上もの音楽人生の中で、私生活の浮き沈みが音楽性に色濃く影響を及ぼしてきたクラプトンだけに、本作の気合の入った演奏の裏には家族の影響が非常に大きかったのだろう。
本作は伝説のグループ、ブラインドフェイスを結成していたエリック・クラプトンとスティーヴ・ウィンウッドのジョイントライブの模様を収録した音楽映画。円熟味を増したクラプトンのギターと渋い歌声、そして還暦を超えていまだ変わらないウィンウッドのハイトーンボイスで、数々の名曲を披露している。
『エリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド ライヴ・フロム・マディソン・スクエア・ガーデン cine sound ver.』はTOHOシネマズ六本木にて先行公開中、9月26日より全国公開予定