驚き!この人が妻夫木聡?金髪で孤独な殺人者に!ヒロインは深津絵里で「悪人」映画化
芥川賞作家・吉田修一氏による同名の長編小説「悪人」が妻夫木聡の主演で映画化される。妻夫木聡は本作で今までのの好青年とは一転、肉体労働で生計を立てる孤独な殺人者を演じる。しかも驚くのが自身も生涯初という妻夫木の金髪姿だ。ヒロインは深津絵里が演じ、監督は李相日(り・さんいる)監督が務める。
小説「悪人」は2006年3月から2007年1月まで朝日新聞にて連載、その後単行本化されると、発売と同時に大きな話題を呼び、第61回毎日出版文化賞、第34回大佛次郎賞を受賞した人間ドラマの傑作だ。映画化にあたり原作者の吉田修一氏が脚本も担当することが決まり、その世界観が忠実に再現される。
大河ドラマ「天地人」後、初の主演作品が本作となる妻夫木聡は、これまでのさわやかで誰からも愛される“善人“イメージから一転、九州の片田舎に住む一介の肉体労働者であり、孤独な殺人者“悪人”清水祐一を演じる。今まで誰も観たことのない新たな妻夫木聡が見られるのは間違いない。撮影は11月10日にクランクインだが妻夫木はすでにクランクイン前から金髪に。この力の入れようからみても、彼がこの作品にかける意気込みは今まで以上に強く、熱いことがうかがえる。
そんな妻夫木は、今までに演じたことがない役どころに、役者として相当な生みの苦しみを味わっているらしく、「今回演じる祐一は、言葉では説明できないような感情を持っている人で、一筋縄ではいかないと思いますが、悩んで悩んで悩み抜いた中で祐一ってものを見つけ出していけたらいいなと思います。最後まで苦しむことになると思いますが、李監督とも、深津さんとも一緒に闘い抜けたらいいなと思います。また、自分としての力を改めて確かめ、新たな挑戦の気持ちも含めて頑張りたいなと思っています」と試行錯誤しながらも一皮向けた“役者妻夫木聡”を見せると意気込みを語った。
一方、妻夫木演じる祐一と運命的な恋に落ち、共に逃避行を繰り広げるヒロイン・光代を演じる深津絵里も昨年、主演舞台「春琴」で圧倒的な存在感を残し、その迫真の演技で第43回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した演技派。深津は光代を演じるにあたり、「監督と原作の魅力を信じて、妻夫木さんをはじめ共演者の皆さんと良い作品になるよう、精一杯がんばりたいと思います」とやはり原作ファンであることも明かし意気込みを語った。
監督の李相日(り・さんいる)は、33歳で2006年第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞、第80回キネマ旬報ベストテン・邦画第1位ほか、その年の数々の賞を総なめにし、米アカデミー賞日本代表にも選出された『フラガール』を作り出した名監督。妻夫木とは映画『69 sixty nine』以来2度目のタッグを組むことになる。公開は2010年秋、まさに緊急公開となる。