内容が重過ぎて完成に10年!死刑囚と被害者の婚約者の究極愛を描く『真幸くあらば』初日迎える
9日、新宿バルト9で映画『真幸くあらば』の初日舞台あいさつが開催され、尾野真千子、久保田将至、ミッキー・カーチス、御徒町凧監督、脚本の高山由紀子、奥山和由プロデューサー、そして音楽監督を務めた森山直太朗が登壇した。
殺人を犯した死刑囚(久保田)と、その被害者の婚約者だった女性(尾野)の究極の愛を描く。超ヘビーな内容ゆえ、なかなか製作費が集まらず、企画から完成までに10年を要した本作について、死刑囚を演じたミッキーは「ハッキリ言ってゆがんでるから!」と観客に挑発的なアピール。一方、奥山プロデューサーも「観てはいけないものを観るような感覚。麻薬的映画で、効能と副作用がある」と豪語し、エッジの利いた出来映えに満足そうな表情だった。
主演を務めた2人も苦労が絶えない現場を振り返りながら、尾野は「とても大変でしたが、自分でも究極の愛を演じたつもり。少しでも感じてもらえれば」と語り、久保は「映画でしか描けない極限の愛だと思う」とそれぞれコメント。音楽を手掛ける森山も、「役者さんが何も持たずに立っている緊張感。情熱だけで作品を作ろうという姿勢に感化された。最初は音がないほうがいいんじゃないかと思うほど、映像からいろいろなものが伝わってきた」と気迫あふれる本作に、圧倒された様子だった。
『真幸くあらば』は詩人・御徒町凧の映画監督デビュー作。御徒町は、人気シンガーである森山直太朗のほとんどの楽曲の歌詞を手掛けており、今作ではその森山が映画の音楽監督を初めて務めている。
映画『真幸くあらば』は新宿バルト9ほか全国公開