森山直太朗、音楽監督を務めた『真幸くあらば』の監督のムチャブリに困惑したことを激白!
9日に初日を迎えた、禁断の純愛を描く衝撃作映画『真幸くあらば』の音楽監督を務めた森山直太朗と監督の御徒町凧がインタビューに応じ、森山は本作での御徒町監督のムチャブリや大胆発言の数々に、困惑していたことを激白した。
友人でもある御徒町監督の完成した処女作を観終わった森山は「お前、何というものを作ってくれたんだ!」と開口一番叫んだそうだが、「音楽監督としてどう音楽を付ければいいのか、彼のフリに対してボケはしなかったですが(笑)、どう応えればいいのか、イスに座っていられないほどぼうぜんとしました」とムチャブリに対して驚がくすると同時に、友人監督の偉業に言葉を失ったという。
一方、ムチャブリをした御徒町監督は「予想外の反応でしたが、『良い映画だったよ』とか、通り一遍の回答じゃなくて良かったです」と親友のリアクションに及第点。撮影中に音楽をイメージしていなかったため、森山に作曲を依頼する際には不安を隠せなかったそうだが、ある巨匠の言葉を知って、その自分の方法論が正しかったと改めて自信を得たという。
「実は黒澤明監督が、音楽ありきで映像を撮らないという演出だったそうで。まず良い画を撮り、音楽を掛け算して作品を高めていく手法。実際にそう言っていたかどうかは定かじゃないですが、すごいわかる(笑)」と納得する御徒町監督。「その意味では、僕は黒澤監督の後継者。黒澤キッズだと思いました(笑)」と豪語すると、森山は、「そんなこと言うもんじゃない(笑)」と大胆発言をけん制していた。高校のサッカー部で出会って以来の付き合いだという二人。「お互いに飽き飽きしている(笑)」とは言うものの、会話は終始滑らかだ。
いいリレーションといえば、映画監督と作曲家の関係性は重要で、例えばティム・バートン監督とダニー・エルフマンのように、波長が合う者同士が組むと名作が生まれることが少なくないもの。「今回僕自身は精一杯のバットを振れたので、気持ちとしてはもう一回やってみたいですね」と今後について森山が語ると、御徒町監督も「指示が送りバントだったので、今回は振れるバットが短かった(笑)。エンドランで振らないといけなかったので、次回は立ち上がりの段階から時間をかけたい」と新たな作品への意欲を見せる。御徒町監督にはまだまだ描きたいテーマがあるそうで、名コンビの次作に早くも期待だ。
映画『真幸くあらば』は新宿バルト9ほかにて全国公開中