ハリウッドエンタメ業界も不況!ポール・ジアマッティが嘆く!
新作映画『The Last Station』(原題)に出演する個性派俳優ポール・ジアマッティが、最近のハリウッド映画界について嘆いた。新作『The Last Station』(原題)はロシアの文豪トルストイ(クリストファー・プラマー)の晩年を描いた作品で、ポールはトルストイの高弟チェルトコフを演じている。
「脚本が良かったこと、そして時代ものの作品であったことに惹(ひ)かれたんだよ。最近は予算の都合から、時代ものがめっきり減ってきたからね」とハリウッド映画界も不況に苦しんでいると明かす。さらに「映画業界は不思議な時期にあるよ。大金をかけて作った映画『アバター』のように、信じられないくらいの興収を記録している作品がある一方、インディペンデント系などの映画は、なかなか製作できない状態にある」と苦言を呈する。
さらにポールは「一番嫌なのは、不当な理由で解雇される人々を目の当たりにすることだね。中でもNBCの事件はひどい。上層部は人を人として扱っていないんじゃないか?」と熱弁。ちなみにNBCの事件とは、上層部がトーク番組の時間を勝手に変えたことで、司会者が降板してしまうなど一もん着あったことを指している。
この現状にかなりの不満を募らせているポール。ならば自ら何かを作っていこうとは思わないのだろうか? ポールは「これまで少しずつやってきたんだ。自分のプロダクションで2年前に映画『Cold Souls』(原題)という作品を製作したよ。低予算だったけれど、今やれといわれたら無理だろうね。それに映画『サイドウェイ』を今作っていたとしたら、キャストは僕らではなかったはずさ」と映画界の現状を教えてくれた。(取材・文:細木信宏/Nobuhiro Hosoki)