『ターミネーター』シリーズ5・6作目のストーリーをシリーズ2作目の脚本家が考案中
先日、サンタ・バーバラを拠点としているヘッジファンドPacificorが、2950万ドル(約26億5500万円)で、映画『ターミネーター』シリーズの権利を獲得したことが明らかになったが、今後のシリーズ製作に関して情報が入った。
業界紙ヴァラエティの元敏腕記者であるハリウッドニュースサイトDeadline Hollywoodのマイク・フレミングが伝えたところによると、『ターミネーター2』の共同脚本家であるウィリアム・ウィッシャーが、『ターミネーター』シリーズ5作目と6作目のストーリーを企画しているとのこと。ウィッシャーは、クレジットされていないもののシリーズ1作目『ターミネーター』の脚本にもかかわっており、シリーズの影の生みの親ともいえる重要な人物だ。ウィッシャーは、24ページの『ターミネーター5』のトリートメント(あらすじより詳細に書かれた概略)と、4ページの『ターミネーター6』のストーリー構想をすでに執筆しており、ファンも納得のシリーズ6部作で完結となっているようだ。
シリーズ5作目と6作目では、世紀末後の世界を舞台にしており、カイル・リースがどのようにタイムトラベルして、シリーズ1作目で描かれたようにサラ・コナーを守ることになるか明らかになる予定だ。もちろん、新しい悪役も登場する予定で、人工知能搭載のスーパーコンピューター「スカイネット」に支配された未来がどうなるか、結末が描かれることになる。
映画『ターミネーター』シリーズの権利を、ヘッジファンドが獲得したことで今後のシリーズ製作が不安視されているが、映画製作の経験のないヘッジファンドPacificorは、同シリーズの権利を最後まで競ったソニーとライオンズゲートに対して協議を持ちかけているとロサンゼルス・タイムズ紙が伝えている。これは、Pacificorが今後のシリーズの製作と配給を両社に委託しようと考えているようで、同じヘッジファンドのハルシオン・グループが『ターミネーター4』の製作後に経営難に陥り、破産申告した失敗を受けてのこととみられる。『ターミネーター』のファンにとっても、映画製作に疎い投資会社が無能な指示をして、シリーズを壊さないことを祈るばかりだ。