原作が「ハリポタ」を超えた「パーシー・ジャクソン」の原作者を直撃!始まりは息子に語ったお話
アメリカではあの「ハリー・ポッター」の売り上げを超えているというベストセラー小説「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」の原作者に話を聞くことができた。同作は『ハリー・ポッター』シリーズのクリス・コロンバス監督によって『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』として映画化され、2月26日より日本でも公開される。
日本ではあまり知られていないが、原作者のリック・リオーダンはデビュー作が権威あるアンソニー賞、シェイマス賞をダブル受賞するという快挙をなしとげた著名な作家の一人である。そして、もともとは自身もこの物語の土台とも言える大好きなギリシャ神話を教えていた先生だという。
この物語の主人公であるパーシー・ジャクソンが生みだされたきっかけは、リックの息子ヘイリーの存在が大きいようだ。「ヘイリーが学校でギリシャ神話を学び始め、眠る前に神話に登場する神々と英雄について話して欲しいとお願いされたことがきっかけなんだ。でも、話はすぐに尽きてしまい息子からのアドバイスでまったく新しいストーリーを考えることにした。そこで考えついたのが、半神半人のパーシー・ジャクソンという人物。彼が現代のアメリカを舞台にゼウスの雷撃を取り戻すという冒険の旅を、アイディアがひらめくままに息子に3日間掛けて話したんだよ」と教えてくれた。そして、その物語の大ファンになった息子ヘイリーに勧められ、本にまとめたものが「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」となり大ベストセラーとなったのだ。
そんなリックに、ファンタジー作品を執筆する上での、面白さや大変な作業を尋ねると「いつも教師として子どもたちが楽しく学べるように、ユーモアとアクションをたっぷり取り入れて接していたことが大きな助けとなり、アイディアを思いつくことは大変ではなかったよ。書き直しだけはいまだに大変な作業だけどね」と語ってくれた。
ベットタイムストーリーとして始まった「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」は今では、アメリカであの大ベストセラーのハリーポッターを上回る人気で、店頭からなくなってしまう書店も多かったそうだ。
そんな人気作品の映画化について聞いてみると、本人も話を貰ったときは驚いたそうで「映画の話は何度もあったけど、物語が壮大なのでなかなか実現しないと思っていたんだ。だからあまり喜びすぎないようにしていたんだけど、現実に出来上がってきて、今とてもうれしい」と語ってくれた。また、クリス・コロンバス監督やパーシー役のローガン・ラーマンについて尋ねると全面的に信頼しているそうで「多少アドバイスした程度で監督に任せているんだ」とのこと。そして残念ながら、執筆活動が忙しくローガン・ラーマンとは少ししか顔を合わせられず、リック自身も完成した映画をまだ観ることができていないそうだ。
日本での映画の公開を、多くのファンと同様に待ち望んでいたというリックは「日本の若いみなさんに、映画と本の両方でパーシーのアドベンチャーを楽しんで欲しい」とメッセージをくれた。
ギリシャ神話の神々とパーシーの大迫力の冒険が楽しみな『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』は2月26日から全国順次公開