アントニオ・バンデラス、グラナダ最後の王ボアブディルの映画を監督
妻であるメラニー・グリフィスを主演に迎えた、1999年の映画『クレイジー・イン・アラバマ』で監督業に挑戦したアントニオ・バンデラス。そのバンデラスが、グラナダ最後の王を描く歴史映画で監督・製作・脚本・主演を務めると業界紙スクリーン・デイリーが伝えた。作品は、イベリア半島に13世紀から15世紀末まで存在していたイスラム王朝、ナスル朝グラナダ王国の最後の君主であるボアブディル(ムハンマド12世)の半生を描く歴史映画で、映画は全編英語で製作される。バンデラスはボアブディルを演じるのではなく、グラナダ王国に侵攻するスペイン王国の将軍ゴンサロ・フェルナンデス・デ・コルドバを演じる。バンデラスは、現在のところ映画のスポンサー探しに奔走しているが、撮影は2012年にスペインのアンダルシア州で行われる予定だ。脚本は、バンデラスの第二回監督作品である『サマー・レイン』(原題)でコンビを組んだアントニオ・ソレルが、バンデラスと共同で執筆する。
グラナダ最後の王であるボアブディルだが、幼いころから実の父と愛妾(あいしょう)に命を狙われたり、カトリック両王の捕虜となったりと波乱に満ちた半生で、歴史的に有名なグラナダの無血開城時には、「男として国を守り切れなかったからには、女のように泣きなさい」と母親に言われたエピソードが有名である。