ジョージ・クルーニー、初のアカデミー賞主演男優賞なるか？あの若き天才監督も「最高の俳優」と絶賛
第82回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞など主要5部門6ノミネートを果たしている映画『マイレージ、マイライフ』のジェイソン・ライトマン監督が、主演を務めるジョージ・クルーニーを「最高の俳優」と絶賛している。
本作は周囲とは一線を引き、自由気ままに生きるプロのリストラ宣告人、ライアン・ビンガムが他人とのきずなに目覚める姿をシニカルに描いた珠玉の人間ドラマ。年間出張322日を誇り、人生の目標は飛行機移動で1,000万マイルを達成することという、どこか偏屈で憎めないライアンを演じるのが、クルーニーだ。ライトな女性関係を楽しむ姿は、ハリウッド最後の「お一人様」として数々の浮名を流したクルーニー本人とも重なるが、その後、他人を思いやる気持ち、大切な人への愛に気付き、葛藤（かっとう）する演技こそ、彼の俳優としての真骨頂だ。
ライトマン監督は「複雑な役柄を見事に演じてくれた。まじめに演じて、笑いを生み出すジョージは最高の俳優だ」とその演技力に太鼓判を押す。脚本も手掛けたライトマン監督は、当初からクルーニーを想定してライアン像を作り上げただけあって、まさにハマリ役。それだけに、本作で2度目のアカデミー賞主演男優賞ノミネートとなったクルーニーが、初の同賞受賞となるか世界中の注目が集まっている。
一方、クルーニーも現在32歳のライトマン監督の手腕を高く買っており、「ジェイソン監督と仕事ができて楽しかった。作品自体も面白いし、タイムリーな内容は多くの観客にとって身近なテーマだと思う」と絶賛。長編デビュー映画『サンキュー・スモーキング』が高く評価され、監督2作目の映画『JUNO/ジュノ』で早くもアカデミー賞監督賞候補になるなど、今最も期待されている若き天才ライトマン監督は俳優への演出力もバツグンだ。その証拠に、クルーニーが主演男優賞候補となっただけでなく、共演のヴェラ・ファーミガ、アナ・ケンドリックがそろって助演女優賞にノミネートされるという快挙も達成している。
俳優として脂が乗り切ったクルーニーの名演と、次世代のハリウッドを背負って立つジェイソン監督の才能が見事に融合した、笑えて泣けるヒューマンドラマの本作。出会いと別れが織りなす春を迎えて、人とのきずなの大切さをかみしめたいあなたに、ぜひ観てほしい傑作だ。
映画『マイレージ、マイライフ』は3月20日より、TOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開