ジェームズ・キャメロン監督、原爆被爆者を描いた原作本が出版停止となった作家を擁護
大ヒット映画『アバター』のジェームズ・キャメロン監督が、製作を予定していた原爆被爆者に関する映画の原作者、チャールズ・ペレグリーノ氏の著作に虚偽記載の疑いがあるとして出版停止になったことについて、ペレグリーノ氏を擁護するコメントをした。
キャメロン監督は、今年1月に出版されたペレグリーノ氏のノンフィクション小説「ザ・ラスト・トレイン・フロム・ヒロシマ:ザ・サバイバーズ・ルック・バック」(原題)を基に映画を作る企画を進行中で、来日時には二重被爆者となった山口彊(つとむ)さんとも面会していた。しかし先日、この本の出版社が同小説の内容に虚偽記載がある疑いがあるとして出版停止を発表。映画制作にも赤信号が灯ってしまった。
キャメロン監督とペレグリーノ氏は長年の友人関係で、ペレグリーノ氏は映画『アバター』のアドバイザーも務めている。今回のことについてキャメロン監督はAP通信に対し、「私が知っているのは、チャールズがでっち上げをするような人間じゃないということ。何か誤解を招く理由があったはずだ。これまで数々の作品で一緒に仕事をしてきたが、彼はとても勤勉で完璧にリサーチをするし、証拠を吟味してベストを尽くす」と擁護のコメント。映画の企画については「今は脚本もないし、すぐに企画を進行させる決定はできないが、まだこの映画を作りたい気持ちはある」と製作に意欲的であることを語った。