名犬パトラッシュが盲導犬普及活動のシンボルに!「世界名作劇場」と盲導犬協会がタッグ
日本アニメーション株式会社は、世界名作劇場放送35周年を迎えた区切りとして、盲導犬の育成事業を支援、普及を広める「パトラッシュ基金」を発足させることを発表した。
35年前に誕生した「世界名作劇場」は、第一作「フランダースの犬」よりスタートし一貫して「愛」を描き続けアニメーションの神様と言われている森康二氏をはじめ、高畑勲氏、宮崎駿氏など多くのアニメ界の巨匠達を生み出してきた。今回、発足された「パトラッシュ基金」の名称は、「フランダースの犬」の主人公のネロ少年と共に支えあいながら生きた、世界的に有名な愛犬・パトラッシュから命名された。実は、この「フランダースの犬」の作者であるウィーダ自身も30匹の犬と暮らす有名な愛犬家として知られ、作家活動の傍らイタリアにおいて動物愛護協会を設立し、長きに亘って多くの動物たちのために尽力した人物。そのウィーダの遺志である「人とかかわるすべての動物、生き物たちへの感謝や愛」という言葉を受け継ぎ、「パトラッシュ基金」を発足させた。
今、全国で盲導犬を希望する視覚障がい者の方は約7,800人と言われており、それに対して実際に普及されている盲導犬の実働数は1,045頭(2009年3月31日現在)であり、希望者に対して盲導犬の数が大変不足していることを意味している。今回、「パトラッシュ基金」に寄付する金額は個人で決めることができ、寄付した人には「フランダースの犬」の特製しおりを手に入れることができるそうだ。集まった基金は全国8か所にある盲導犬育成団体の連合施設の運営や、盲導犬育成普及事業にあてられ、視覚障がい者の方への盲導犬普及はもちろんのこと、一般の人々の盲導犬に対する知識や理解を深めていくことを目標としている。