3D映画館が足りない!アメリカ、デジタル3D促進に540億円超を投入
アメリカではデジタル3D映画の新時代を迎え、作品数がどんどん増えるに従いそのフォーマットに対応できる上映館が足りずに四苦八苦していた映画館業界に対して、劇場のデジタル化促進のために推定6億6000万ドル(約545億4,000円)の投資が注ぎ込まれることが決定し話題となっている。
北米の3大映画上映業者であるAMCエンターテイメント、シネマーク、そしてリーガル・エンターテイメント社からなるデジタルシネマ共同推進組合(DCIP)によると、このたびJPモーガン、ブラックストンアドバイザリー・パートナーズ社等の力を借り、向こう3年に渡り全米上映館の14,000スクリーンをデジタル対応化する資金を確保したと発表した。
映画館のデジタル化は3D映画を見せる上での必要最低条件。とりあえずそのデジタル対応を図った上で、改めてどの上映館を3D対応にもするかを決めてゆく方針だという。
とにかく今年に入ってすごい勢いで増えてきている3D作品のおかげで、封切られる作品に対して3D上映に対応できる劇場が足りず、配給会社と劇場主との間で作品の封切日をめぐってすったもんだする状況が後を絶たなかった。
先週ディズニーが封切った3D作品『アリス・イン・ワンダーランド』は、世界中で推定2億1,660万ドル(約181億4,940万円)の興行収入をたたき出し、その額の65パーセントそして合計上映館数の40パーセントが3D上映から得られたものであるという統計が出ており、アメリカのみならず世界中の映画館が現代のハイテクに追いつくべく、デジタル対応競争を繰り広げることになりそうである。