ディカプリオ主演の『シャッター アイランド』が首位を獲得!『第9地区』が2位に!
映画週末興行成績
今年のゴールデンウイークの公開作品は例年以上にビッグタイトルが勢ぞろい。大きな盛り上がりを見せそうだと興行関係者の期待も高まっている。そんな中、今週はいよいよゴールデンウイークに向けた3作品が初登場でランクインし、上位を占めている。
今週の1位は、マーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『シャッター アイランド』。全国442スクリーン(字幕259、超吹替183)の公開で、土日2日間の成績は、動員20万8,247人、興収2億7,353万3,500円。大量のテレビCMスポットを投入したことや、主演のレオナルド・ディカプリオが来日し、雑誌、新聞、テレビなど多くのメディアに対して精力的なプロモーションを行ったことも功を奏したようだ。さらに本作の興行の特徴として、超日本語吹替版と題した字幕翻訳界のパイオニア的存在である戸田奈津子が初めて日本語吹替版の監修をしたという特別な吹替版を上映。超日本語吹替版の動員数は全体の25.4パーセントを占めており、4人に1人が吹替え版で鑑賞。これは稼働率としては通常の吹替版興行の約2倍となっている。外国語映画の内容をしっかりと理解したいという観客の当然の欲求に応えた今回の試みが、うまく観客のハートをとらえたともいえる。
続いて2位は、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのピーター・ジャクソン製作によるユニークなSF映画『第9地区』。全国204スクリーン公開で、土日動員12万5,335人、興収1億6,543万6,100円と好スタートを切った。午前中から昼の興行は中高年などを、夜の時間帯は若いカップルを中心に集客。1日を通してすべての世代に受け入れられた。メイン館となる丸の内ピカデリーや新宿ピカデリーでは満席が続出。低予算、新人監督、無名俳優の出演という三重苦でありながら、全国9大都市でのスクリーンアベレージは現在公開している作品の中で最高値となる156万3,302円をたたき出すなど、その注目度は非常に高い。また、フリーアナウンサーの徳光和夫が「南アフリカ共和国上空にUFO襲来!」と伝える、臨時ニュースのパロディーCMも本作の知名度を上げたと言えるだろう。
3位は、井上真央主演の『ダーリンは外国人』。全国250スクリーンで公開され、動員9万71人、興収1億2,272万2,750円、20代の女性中心の集客を見せた。映画『花より男子ファイナル』『僕の初恋をキミに捧ぐ』と主演作が連続して首位を獲得してきた井上だが、本作は惜しくも3位スタートということで、今後の巻き返しに期待したい。そして4位は『映画ドラえもん のび太の人魚大海戦』が先週の首位からランクダウン。5位は映画『シャーロック・ホームズ』、6位は『アバター』、7位は『映画 プリキュアオールスターズDX(デラックス)2 希望の光☆レインボージュエルを守れ!』という順位となった。そして8位には、後編の公開を次週に控え、1週間限定の復習上映を行っている『のだめカンタービレ 最終楽章 前編』(東宝)がランクイン。再上映ながら全国293スクリーンでの公開。1,000円という入場料。後編公開1週間前という絶妙のタイミングといった要素が重なって堂々のランクインとなった。そして9位は映画『ソラニン』、10位が『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』と続いている。
今週末は『アリス・イン・ワンダーランド』『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』『クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁』『名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)』という4本のビッグタイトルが激突。今年一番の激戦が見込まれる来週、ベストテンの顔ぶれも大幅に変わりそうだ。(ランキングなどは興行通信社調べ)(取材・文:壬生智裕)