泉谷しげる、名曲「春夏秋冬」の弾き語りで観客を魅了……も毒舌批評は相変わらず!
シンガーソングライターの泉谷しげるとタレントの千秋が8日、新橋スペースFS汐留ホールで行われた、映画『クレイジー・ハート』の弾き語りコンテストの審査員として出席。本イベントは、落ちぶれた中年シンガーの再起を描くストーリーにちなみ、日本中の元気なオヤジたちから届いた楽曲をコンテストするといった趣旨で、「ザ・ベスト・オブ『クレイジー・ハート』ソング」を決定するというもの。
泉谷は開口一番、「(劇中の主人公と違って)おれは落ちぶれてねえよ。馬鹿野郎!」とほえて暴れていたにもかかわらず、コンテスト参加者全員に「落ち着け」と声を掛けて笑わせた。立て続けに歌を披露する参加者に対してコメントを求められた泉谷は、「おまえ何言っているかわからないんだよ」「自分の歌い方にうっとりしている感じが嫌」「こんなの心魅(ひ)かれないんだよ。伝え方があるだろ」とかなり散々な毒舌批評。
すると泉谷は、「しょうがねえ、おれが見本見せてやるよ」とおもむろにギターを手に取り、名曲「春夏秋冬」を披露した。その力強い弾き語りに観客は魅了され、会場は一体になって手拍子が起こり大盛り上がり。毒舌でこき下ろされ表情が曇っていた参加者も大喜びで、ただの意地悪オヤジではないところを証明した。結果発表で、優勝者を二人選んでしまった泉谷に対して千秋は、「泉谷さんは本当は皆選びたかったんだけどって言っていました」と泉谷の優しい一面を明かした。
映画について泉谷は、「日本と違い、アメリカはアルコール依存とか大変だから、克服したいって気持ちがあるんじゃないですか。ああいう映画を作り続けないといけない。男のだらしなさがよく描かれている」と絶賛。一方の千秋は、「男性と女性の感じ方が違うけど、男の人のバイブルになるような映画。つらいことをバネに克服していく、男の人はああいう生き方をしたいんだなって思いました」と語った。
本作は、本年度アカデミー賞で主演男優賞と歌曲賞を受賞した話題作。かつて一世を風靡(ふうび)したシンガーソングライターのバッド(ジェフ・ブリッジス)が運命的に出会ったシングルマザーの愛によって人生をあきらめずに再起をかけ、力強く生きていく姿を描くヒューマンドラマ。
映画『クレイジー・ハート』は6月12日より全国公開