無名女優を大メジャーにするには?リュック・ベッソン監督がその秘密を明かす
映画『アデル/ファラオと復活の秘薬』のプロモーションで来日したリュック・ベッソン監督が、主演の新人女優ルイーズ・ブルゴワンと共にインタビューに応じ、彼女を抜てきした理由や俳優を起用する際に決め手となるポイントを明かしてくれた。
本作はフランスの人気コミックシリーズが原作のファンタジー・アドベンチャー。20世紀初頭のパリとエジプトを舞台に、フランス人ジャーナリストのヒロイン・アデルがエジプト王家に伝わる秘薬を求めて冒険を繰り広げる。今回ベッソン監督からヒロインに抜てきされ、女版インディ・ジョーンズとも称される勇敢な主人公アデルを熱演しているのが、元お天気お姉さんという異色の経歴を持つ新人女優のルイーズだ。
ベッソン監督と言えば、映画『レオン』のナタリー・ポートマンや『フィフス・エレメント』のミラ・ジョヴォヴィッチなど、当時ほぼ無名だった女優たちを発掘し大ブレイクさせたことでも広く知られる監督。本作を作るにあたり、毎回さまざまな趣向を凝らしたコスプレ姿で登場するお天気お姉さんとしてテレビの人気者となっていたルイーズに、もともと注目していた監督は「活発で次から次へと変装するアデルにぴったり」と直感したそう。しかし何といっても大きな決め手となったのは「才能プラス人間性だよ」ときっぱり。さらに「今回に限らず、昔から俳優をキャスティングする際は自分が人間的に好きになれるかどうか、人柄も重視しているんだ」と明かしてくれた。
ベッソン監督から「本当に才能のある女優。彼女はこれからも、いろんな映画で活躍していくと思うよ!」とその将来にも太鼓判を押されたルイーズは「通常は男性がやるような勇敢なヒーロー役を、女性のわたしが演じることができてすごく光栄。ベッソン監督には本当に豊かな経験をさせてもらったわ!」とにっこり。そして日本の観客へ向けて「1910年代当時のパリの美しい風景や衣装を忠実に再現しているので、その辺もじっくり堪能してほしいわ」と女性ならではの視点で本作の見どころを語ってくれた。
ところで、これまでさまざまなジャンルの映画を生み出してきたベッソン監督だが、ここ数年手掛ける映画は本作のようにファンタジー要素の強い娯楽大作が多い。「今は不景気で厳しい時代。だから沈んだ人々を元気づけるような、明るく軽やかな映画を提供している」とその理由を語った後、「まさにこの作品もそう。家族みんなで楽しんでもらえる映画だよ!」とアピールした。ベッソン監督の言うとおり、本作はあらゆる娯楽要素がてんこ盛りの快作だ。日常のことは何もかも忘れて、ワクワクする冒険の世界にぜひ身を委ねてほしい。
映画『アデル/ファラオと復活の秘薬』は7月3日より丸の内ピカデリー1 ほかにて全国公開