悲惨すぎる!日本軍と米軍どちらも悪い!沖縄で太平洋戦争での残虐さ描くドラマの試写会
エグゼクティブプロデューサーにトム・ハンクスとスティーヴン・スピルバーグが名を連ね、総製作費200億円を掛け太平洋戦争での米兵と日本兵を客観的に描くドラマ「ザ・パシフィック」が、6月11日に沖縄の那覇で試写会上映された。
当日は暴風雨にもかかわらず、場内は満席。天候に左右される試写会の出席率だけに本ドラマへの関心の高さがうかがわれた。本作はアメリカで制作されたにもかかわらず、アメリカ兵の日本人への残虐な行為がリアルに描かれる。
しかし、制作者の意図は、「伝えたいのは戦争がいかに人間性を奪うか」であってどの国のどの人種が残虐な行為をしたかをクローズアップするということではないという。その思いは鑑賞した人たちには伝わったようで、鑑賞後に日本軍、米軍どちらか一方を悪く言う人は少なかった。
特に来場者の感想で印象に残ったのが「観るのはつらいけれども知っていかなければいけないことだと思う。誰も悪くない。すべて戦争が悪い」という意見をはじめ、「日本人が被害者でアメリカ人が加害者的なイメージがあったけれど、それはアメリカ側から見れば逆にアメリカ人が被害を受けて日本人が加害者的なイメージがあるのかと感じた」など戦争という出来事を客観的にとらえた意見が多く聞かれた。
「ザ・パシフィック」は全10話の大作ドラマで日本では初めて7月18日より、WOWOWにて放映されることが決まっているが、その最初の試写を沖縄で実施したことの意味は大きい。沖縄基地移設問題で政権が揺れたが、そもそも沖縄に基地があるのは日本が敗戦したことが根本。戦争とは何かそれに勝つ・負けることの意味とは何なのかを深く考えさせられる。
「ザ・パシフィック」はWOWOWにて7月18日(日)より毎週日曜日22:00~日本初放送