思い切った試み!イギリスの新人監督、新人プロデューサーの作品がクロージング作品に!-エジンバラ国際映画祭
第64回エジンバラ国際映画祭クロージング作品となったハティ・ダルトン監督映画『サード・スター』(原題)に出演、プロデューサーも務めたアダム・ロバートソンに話を聞いた。
本作は、ダルトン監督の長編デビュー作となり、ロバートソン自身もプロデューサー、俳優としても初の長編映画となる。「映画祭で、それもクロージングだなんて、すごくワクワクしてる。この映画祭がほんとうに才能発掘しようとしている証しだと思う。新人監督、新人プロデューサーの作品をクロージングに選んでくれるなんて、映画祭の意気込みの証明だよ。僕らにとっては、すごく大きなことだ」と感無量といった様子。
テレビなどで俳優として活躍してきたロバートソンがプロデュースに乗り出したことについては、「すばらしい作品に出演し続けることができる幸運な俳優は稀だ。たいていの俳優はさほど興味の持てない仕事もしなくてはいけない。ほんとうに打ち込めることをしたいと思った。最初は舞台をプロデュースして、そうしているうちにこの素晴らしい脚本に出会ったんだ」と俳優業の厳しさと同時に、この作品にかける意気込みをにじませた。
「ほかにはあまりないよ、こんな映画は。だって野郎ばかり4人でキャンプして、ロマンチックなこともないんだよ。でも、それぞれが人生に向き合うことになる。冒険あり、笑いありで、面白くだけどね。最後はすごくパワフルだよ」とロバートソンが解説する本作、ベネディクト・カンバーバック、JJフィールド、トム・バークにロバートソンがメインキャラクターだ。繊細なカンバーバック、正統派2枚目のフィールド、とぼけたバーク、気は優しくて力持ちのキャラクターを好演しているロバートソンと、それぞれの持ち味を引き立てあうカルテットだ。スティーヴン・スピルバーグ監督の『ウォー・ホース』(原題)に出演が決まっているカンバーバックはじめ、期待されるイギリス俳優達のショーケースともなっている。
『サード・スター』(原題)は、イギリスで9月2日公開予定。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)