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ホラー映画に登場人物が多いのはたくさん殺せるから!『エルム街の悪夢』『スクリーム』のホラーの巨匠語る!

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ウェス・クレイヴン監督
ウェス・クレイヴン監督

 映画『エルム街の悪夢』や映画『スクリーム』シリーズを手掛けたホラー映画の巨匠ウェス・クレイヴンが、新作『マイ・ソウル・トゥ・テイク / My Soul To Take』(原題)について語ってくれた。

ウェス・クレイヴン監督映画『スクリーム3』場面写真

 同作は、自分の命日に7人の子どもを殺しに戻ってくるというシリアル・キラーの都市伝説のある町で、そのシリアル・キラーが亡くなってから16年が過ぎた今、町民が1人ずつ姿を消していく……という内容。今作でクレイヴン監督は脚本も執筆していて、作品も3D映像になっている。

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 クレイヴン監督が自らオリジナルの脚本を書いたのは、なんと16年ぶりになるそうだ。「黒沢清監督の映画『回路』をリメイクした映画『パルス』は、もともと日本の作品でオリジナルではないし、映画『パリ、ジュテーム』でも脚本を書いたが、あれは短篇だった。映画『ヒルズ・ハブ・アイズ』でも共同執筆したが、あれも、もともとオリジナルの脚本を広げたものだ。それに近年の『エルム街の悪夢』や『鮮血の美学』のリメイク版は、製作から25~30年近く経って、ようやく僕がこれらの映画の著作権を得ることで製作できた。ただ、これらもオリジナルではない。だから、久しぶりに原点に戻ってみようと思ったのが始まりだったんだ」と意外な事実を公表してくれた。

 グループやいわゆるアンサンブル・キャストを扱った映画が多いことについて「まず、家族や友人グループを描いたような映画が好きだから、それだけを扱っても、単純にグループができてしまうが、一番の理由は、それだけ人数が多ければ、多くのキャラクターを殺してしまうことができるからだ(笑)」と述べたクレイヴン監督には、あるこだわりがあるようだ。「僕のホラー映画の理論は、我々の生活と似ている。実際の生活で、これはばかげていると思い、不要なものを排除したりするが、これがホラー映画だと、それぞれキャラクターが作られた中で、生き残るヒーロとしての性格を持ち合わせていない者が、徐々に殺されていくことになる」と実生活と並行させて、キャラクターを描いていることも教えてくれた。

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 クレイヴン監督が映画を製作し始めた時代と比べ、今はよりグロテスクだったり、サディスティックだったりするが、観客を怖がらせるのが難しくなったのかとの質問には、「そうだとは思わないな。僕は映画『ソウ』シリーズや映画『ホステル』のように、(キャラクターが)忍耐するようなグロテスクで、サディスティックな映画を製作したことがないから一概には言えないが、(実際には、彼の初期の頃作品はグロテスクであったことを認めている)あれらの作品は怖い体験をさせてくれるだけのものだ。でも、僕の映画はユーモアや人間のドラマがかなり含まれていると思う。そして、その中に怖がらせてくれるホラーの要素があるだけだと思っているんだ」と答えてくれた。彼のファンが多いのも、そのドラマ性にあるのかもしれない。

 この映画を、3D映画に移行したことについて「この映画は、もともとローグ・ピクチャーズのもとで製作したんだが、そのローグ・ピクチャーズがレラティヴィティー・メディアの傘下になったために、しばらく公開を見送りしていたんだ。そんなときに、この3Dの移行を依頼されたんだよ。最初は反対だったが、映画『タイタンの戦い』などの3D映像を観せられたときに、素晴らしいと思ったんだ。これからは3D映画が主流になってくると思うが、ただ3D映画に移行することはあっても、未だ3Dカメラで撮影はしないと思う。あれは、かなり困難なプロセスだ」と新たな試みに喜んでいるようだ。

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 最後に『スクリーム 4』について「前作から10年たった今、また新たなホラーができても面白いと思ったことと、シリーズを通して執筆した脚本家のケヴィン・ウィリアムソンが、僕らが納得する脚本を書いてくれたことが再び製作するきっかけになった。それに、再びオリジナルのキャストと仕事ができたのも楽しかったよ」とファンが期待する続編についても答えてくれた。(取材・文:細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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