大女優シルヴィア・チャンのカッコ良さに、チェン・ボーリン目当ての女性客もうっとり!
第23回東京国際映画祭
24日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで、第23回東京国際映画祭コンペティション部門上映作品『ブッダ・マウンテン』の舞台あいさつが行われ、女優のシルヴィア・チャン、チェン・ボーリン、リー・ユー監督、プロデューサーのファン・リーが登壇した。
本作は、東京国際映画祭のコンペティション部門の中でもいちばん最後に上映が決定した作品で、今回がワールドプレミア。シルヴィア演じるベテラン女性歌手と、彼女と共同生活を送ることになる若者たちとの交流を通じて、愛とは何かを描いていく作品である。青春スターであるボーリンとファン・ビンビンの輝きに加え、シルヴィアのしっとりとしながらも圧倒的な存在感が見どころとなっている。
会場にはボーリン目当ての女性ファンが多数来場していたが、映画『過ぎゆく時の中で』など数多くの傑作映画に出演してきたベテラン女優シルヴィアの圧倒的な存在感を目の当たりにして、思わず「カッコいい……」とつぶやく女性もいた。しかし過去にとある秘密を持つ京劇の元歌手チャン・ユエチンという役どころはシルヴィアにとっては非常に難しい役だったようで、「撮影中に苦労したというよりも、この役を受けるかどうか悩んでいたときの方がつらかった。この役柄は非常に重い、悩んでいる役なので、演じきれるか心配でした」とオファーを受けた時の心情を吐露していた。
一方のボーリンにとっても、ほろ苦い思いを抱えるこの役はチャレンジだった様子。「ぼくとは性格が正反対ですから、役に入りにくかったですね。ぼくはおしゃべり好きですが、彼は違うんです」とその役どころの難しさを語っていた。しかしユー監督は二人の演技を絶賛していた。「チェンは想像した以上にすばらしかった。だって映画の彼は、実際にここにいる彼と全然違いますよね」といたずらっぽく笑うと、ボーリンも思わず笑顔に。そして大女優シルヴィアに対しても、「この映画は観客に想像する余地を与えることが出来るよう、いろいろな解釈が出来るような結末になっていますが、それはシルビアの経験と才能に導かれた結果です。それは彼女の経験と努力で積み上げたもの。この映画をすばらしい物にしてくれました。尊敬の念を感じずにはいられません」と賞賛を惜しまなかった。
第23回東京国際映画祭は10月31日までTOHOシネマズ六本木ヒルズをメイン会場に開催中