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上映時間は5時間半!オリヴィエ・アサヤス監督『カルロス』は国際テロリストが主役

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映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」の元執筆者でもあるオリヴィエ・アサヤス監督
映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」の元執筆者でもあるオリヴィエ・アサヤス監督 - Photo:Yukari Yamaguchi

 現地時間10月24日夜、第54回ロンドン映画祭でオリヴィエ・アサヤス監督のトーク・ショーが開催された。最新作となる5時間半の大作『カルロス/Carlos』(原題)が16日土曜日に本映画祭でお披露目されている。本作はフランスのテレビで放映されたもの。カルロス・ザ・ジャッカルと呼ばれたべネズエラ人の国際テロリスト、イリイッチ・ラミレス・サンチェスを主人公にしたドラマだ。

 アサヤス監督はフランスの映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」の元執筆者。同誌執筆者からはジャン・リュック=ゴダールフランソワ・トリュフォーなど優れた映画監督が多く出ている。そこから始めて「短編を作ったんだ。正直なところ、あまり出来は良くなかったけどね」とアサヤス監督は自作にも批評家としての厳しい目を向ける。「ティーンエージャーの頃から絵を描いていたから、映画に対してはビジュアルなアプローチをしていると思う」という監督は、「学校に行かなくても映画は学べる。僕にとっては書くことが学ぶことになった。僕にとって書くことは世界の映画に向けて再び新しいドアが開いたような感じだった。特集号のためアメリカにも行ったし、香港にも行って特集を作った。そして新しい映画への認識が出来たんだ」とフランスを飛び出すことで独自の映画観を得たようだ。「フランス映画も何か新しいものを形作っていかなくてはいけないと思った。僕はいつも映画を認識しなおさなくてはならないと考えている」と伝統にあぐらをかいていてはいけないと訴える。

 「音楽にもインスパイアされる」というアサヤス監督は『カルロス/Carlos』(原題)でも効果的に音楽を使っている。本作はイギリスで165分の劇場版が公開中。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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