『ハリー・ポッター』最終章がぶっちぎり!3D化断念の影響もはねのけ首位発進!『パラノーマル』日本版続編も初登場!!
映画週末興行成績
全国880スクリーンで公開された映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』が貫禄の1位を叩き出した。初日の金曜日を含む公開3日間の成績は動員96万1,961人、興収11億7,604万7,100円となり、興収100億円突破に向けて好発進した。
映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』写真ギャラリー
2001年12月公開のシリーズ第1章『ハリー・ポッターと賢者の石』が興収203億円を記録して以来、2章から6章までそれぞれ173億円、135億円、110億円、94億円、80億円という推移を重ねてきた『ハリー・ポッター』シリーズ。近作は100億円を切っているとはいえ、10年近くにも渡って確実にヒットが見込めるドル箱コンテンツである。もともと本作は3Dで興行されることが決まっていたが、クオリティーの問題から3D化を断念。本作公開に合わせて、新たに3D上映の設備投資をしたり、3Dメガネ貸し出し料金を上乗せする劇場もあっただけに、興行界の失望も大きかったようだが、いざふたを開けてみれば、この好成績。映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ(1作目から順に90.7億円、79億円、103.2億円の推移)、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ(1作目から順に、68億円、100.2億円、109億円の推移)の例を挙げるまでもなく、大ヒットシリーズの最終章は好成績を収めるケースが多い。今後の推移に注目したい。
3週連続で首位を独走していた映画『SP 野望篇』は今週2位とワンランクダウン。しかし累計動員が206万6,397人、累計興収が25億3,344万9,950円を突破。着実にヒットを重ねている。そして3位『ゴースト もういちど抱きしめたい』、4位『ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?』、5位『怪盗グルーの月泥棒 3D』、6位『エクリプス/トワイライト・サーガ』が先週よりそれぞれワンランクずつダウンとなっている。
全世界で大ヒットを記録し、日本でも興収6億円を記録したホラー作の続編『パラノーマル・アクティビティ 第2章/TOKYO NIGHT』が7位に初登場。全国208スクリーンで公開され、土日の成績は、興収4,168万5,000円を記録。客層はティーンエージャーの学生が8割を占めており、上映中には恐怖のあまり、劇場ロビーにまで絶叫が響き渡るという現象が起きたという。
8位は公開10週目の『THE LAST MESSAGE 海猿』が2ランクダウン。65日間の累計動員は、524万6,585人、累計興収は78億5,608万3,170円という結果となっている。そして9位は、世界的彫刻家イサム・ノグチの母親、レオニー・ギルモアを描いた『レオニー』が初登場。そして10位が『劇場版3D あたしンち 情熱のちょ~超能力♪母 大暴走!』でワンランクダウン、そして公開6週目となる『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』が4ランクダウンで11位と惜しくも圏外に落ちてしまった。
今週末は全国で大規模に上映される作品の公開はなし。変動の少ないランキングが予想される。主な公開作品として『アメリア 永遠の翼』『ドメスティック』『信さん・炭坑町のセレナーデ』『デイブレイカー』などがある。(ランキングなどは興行通信社調べ)(取材・文:壬生智裕)