熊切和嘉監督『海炭市叙景』がグランプリ&最優秀俳優賞をダブル受賞!!
12月1日から5日までフィリピンのケソンシティにて開催されていた第12回シネマニラ国際映画祭で、熊切和嘉監督の映画『海炭市叙景』がグランプリと最優秀俳優賞をダブル受賞したことがわかった。
第12回シネマニラ国際映画祭は、その名前をフィリピンの名監督リノ・ブロッカが作ったプロダクション「シネマニラ」に由来する映画祭。1999年の開催開始より一貫してフィリピンの映画、そして東南アジア映画に焦点を絞って上映を続け、今年は5日間で、フィリピン国内の作品、世界各国の作品、約50本が上映された。コンペティション部門に出品された『海炭市叙景』は、イタリア、台湾、アメリカ、ブルガリア、スウェーデン、ベトナム、フィリピン、韓国、中国、スペインなど各国から出品された並み居る強豪を押さえ、見事グランプリに輝いた。また、主演した谷村美月、加瀬亮、南果歩、小林薫らプロの俳優陣と、オーディションで選ばれた地元・函館市民のキャスト陣の力の結晶が生んだ、出演者全員に対するアンサンブル・キャストで、最優秀俳優賞も受賞した。
『海炭市叙景』は、5度芥川賞候補に挙がりながら、41歳で自殺した作家・佐藤泰志の遺作を映画化したオムニバス・ストーリー。北海道・函館をモデルにした架空の地方都市を舞台に、さまざまな事情を抱えた人々が必死に生きる姿を描いている。第12回シネマニラ国際映画祭でのグランプリと最優秀俳優賞のダブル受賞は、12月18日の公開を前に、よい弾みとなることだろう。
映画『海炭市叙景』は12月18日より全国公開