『ラストタンゴ・イン・パリ』で10代で過激な濡れ場シーン演じたマリア・シュナイダーさん、58歳で死去
ベルナルド・ベルトルッチ監督の1972年の映画『ラストタンゴ・イン・パリ』などで知られるフランス人女優、マリア・シュナイダーさんが3日、亡くなった。享年58歳。マリアさんは長年病気がちだったという。
マリアさんは、映画『ラストタンゴ・イン・パリ』ではマーロン・ブランドと共演し、若いパリっ子女性と中年のアメリカ人男性との男女関係を演じきったが、過激な濡れ場シーンからアメリカではX指定(現在のNC-17で、17歳以下は全面的に鑑賞禁止)が付けられた。ガーディアン紙によると、撮影当時10代のモデルだったマリアさんは、後にベルトルッチ監督について「ギャングでポン引き」と語り、この映画によって「芸術と言って服を脱がせるような中年男の言葉を聞かないこと」という教訓を学んだ、と批判。一方、ベルトルッチ監督側は「マリアは当時とても若かったのは確かだし、おそらく彼女は、何が起こっていたのかわかっていなかったのだろう。僕が悪者になるような状況に陥ってしまった」と2003年に同紙のインタビューに答え反論している。
この作品の後、マリアさんはミケランジェロ・アントニオーニ監督、ジャック・ニコルソン共演の映画『さすらいの二人』などへ出演し女優活動を続けたが、私生活では麻薬中毒や精神的な病に苦しんでいたという。