ニューヨーカー、タイムズ・スクエアに集結 日本の被災者にむけ日の丸に次々メッセージ
未曾有の被害をもたらした東日本大震災の被災者を思い、ニューヨークに住む日本人女性たちがタイムズ・スクエアに集結し、ニューヨーカーや海外から来た観光客たちからメッセージをカードに記してもらった。
これは、“Japanese Girls NYC Save Japan with Your Love”という、ニューヨーク在住でEMIのレコーディング・アーティストとして活躍するAK柿原朱美さんが主催した企画で、彼女の仲間たちが集まり、いまだ肌寒いニューヨークのタイムズ・スクエアで活動した。
AKさんは、くしくもあのアメリカ同時多発テロのあった2001年9月11日の前日に、このニューヨークに来たそうだ。「あのとき、ニューヨーカーがものすごい苦しみと悲惨な体験をした中で、彼らのエネルギーと団結力に心を打たれたんです」と今やニューヨーカーとなった彼女も、日本のために一念発起して募金活動を始めようと決断するが、現在ニューヨークのタイムズ・スクエアなどの公共の場所でグループが募金活動をする場合は、市の許可を得なければ不法行為になり、その許可が下りるまでなんと通常で2~3週間も掛かるらしい。そこで、市の許可が下りるまで彼女は「日本を心配してくれる人たちの温かなメッセージと応援の声、お金にならない人の気持ちを日本の被災者へ送りたいと思ったんです」と今回の企画を起こす経緯を明かした。
今回、そのカードにメッセージに記してくれたアメリカ人は、ニューヨークに20年以上住むフォトグラファーのティナ・ポールさん。「9・11にしろ、今度の日本の大震災にしろ、人として同情して何かしなければいけないと思うわ。日本での映像をCNNなどのニュースで見ていて、崩壊した家や行き場を失った動物を見ているのはとても辛いわ。ただ、今いちばんわたしが気になっているのは国連の対応で、近年こういう自然の災害が世界中で増えているから、これからどういう対策を取っていくのか気になるわね」と今後の世界の対応も懸念していた。
次に、ニューヨークの学生のクリス・セイダーくんは「同じ学校にも日本人生徒がいて、彼らの家族が大丈夫なのかと心配して聞いたりしているんだ。僕はアメリカ人として、できる限りのサポートをしたいと思っているよ」と語った。
最後に、コンピューター会社で働くジェシカ・クライザーさんは「メッセージを送る案は素晴らしいと思うわ。日本の人達にもこのメッセージが届けば良いわね。日本のためにお祈りするわ」と言葉を残した。
AKさんは、JFN(Japan FM Network)の佐藤めぐみさんとともにラジオでも同活動を広め、今後は市の許可が下り次第、本格的な募金活動を行う方針だそうだ。そして、カードに記されたメッセージとともに募金を送る予定でいるそうだ。少しでも、ニューヨーカーや海外の人たちの声が日本の被災者に届けば幸いだ。
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(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)