賛否両論の中で開催、第3回沖縄国際映画祭、開催期間中に972万の義援金が集まる
東日本太平洋沖地震のチャリティーイベントとして開催された第3回沖縄国際映画祭で行われた募金活動により、3月27日15時の時点で、総額971万8,485円の募金が集まったことがわかった。
開催直前の3月11日、東日本に大きな被害を与えた東北地方太平洋沖地震が発生。「開催か、中止か」決断を迫られた、映画祭を主催する吉本興業のスタッフたちは、本映画祭を「チャリティーイベントとして開催する」という答えを出した。所属芸人である、スリムクラブの内間政成の妻が仙台で被災。社員の中にも家族が被災したもの、連絡がとれないものがいる中、被災地のために、何ができるのかを考えた末の決断だった。「私たちにも、できることがきっとある」というスローガンの下、芸人たちがネタを披露するステージはすべて募金ステーションとなり、若手芸人をはじめ、阿部寛、ダウンタウンの浜田雅功など出品映画の出演者や吉本芸人たちが声を張り上げて募金活動を行った。募金活動に参加したタレント、芸人は、約550人。3月18日から27日までで、総額971万8,485円の義援金が集まった。
また、各会場に設置された約30枚のメッセージボードには、映画出演者を含め、約4万人の激励メッセージが開催期間中に寄せられた。他にも、多くの企業が来場客に自社コンテンツや製品、サービスをプレゼンテーションする沖縄コンテンツランドのシダックス株式会社ブースには、タオル類408、缶詰類197、レトルト食品116、衣服や使い捨てカイロなどの物品86といった支援物資が寄せられるなど、多くの人々の「思い」が形となって集まった。
賛否両論の中で開催された第3回沖縄国際映画祭。昨日、Laugh部門上映の映画『電人ザボーガー』に出演した板尾創路は、自身にとって2度目の監督作となる映画『月光ノ仮面』の上映前に、「やらないよりは、やったほうが絶対に良かった」と言い切った。天候不良による肌寒い天気の中、募金活動を続けた映画祭スタッフ、芸人たちの熱い思いは、きっと被災地にも届くことだろう。(編集部・森田真帆)