性的虐待、近親相姦、そしてネグレクト…ハリウッド女優のアシュレイ・ジャッドが壮絶な子ども時代を告白
ハリウッド女優のアシュレイ・ジャッドが、手記「All That Is Bitter and Sweet」のなかで、ネグレクト(育児放棄)、性的虐待、近親相姦という壮絶な体験をしていたことを告白した。
映画『恋する遺伝子』や、『ダブル・ジョパティー』などに出演したハリウッド女優・アシュレイの母は、有名なカントリーミュージシャンのナオミ・ジャッド。世間から見れば、幸せいっぱいのセレブ一家だったかもしれないが、その裏では地獄のような生活に苦しむアシュレイの姿があった。アシュレイが4歳のとき、母は父に「あなたの子どもよ」とウソをつき、別の男性との子どもだった妹・ウィノーナを産んだ。奔放なスターだった母親との暮らしは、幼いアシュレイに暗い影を落とした。家の中はいつもマリファナが充満し、父親は睡眠薬中毒になっており、育児放棄、いわゆるネグレクトの状態だったようだ。
著書の中でアシュレイは、近所の男性に性的虐待を受けた事実を明かし、名前は公表していないが、思春期に近親相姦という最悪の形での虐待を受けたことを告白した。壮絶な幼児期のトラウマは、成長したアシュレイにいつまでもつきまとい、2006年にテキサスのリハビリセンターに行ったことで、ようやく克服できたという。アシュレイは、この手記を書いた理由を、「わたしの本が、性的虐待を経験した人たちを勇気づけ、言葉にする力になれば……」と語った。
アシュレイが36歳でようやく過去と向き合えたように、子どものときに受けた虐待行為によって子どもたちに残された傷は、成長したあとまでも悪夢のようについてくる。誰にも知られたくない事実を背負い、ぬぐえない記憶に苦しみ続ける虐待経験者たち。親にも友人にも言えないまま、つらい思いを抱える隠れた被害者が世界にはたくさんいる。アシュレイの勇気ある行動が、いまだ苦しむ虐待経験者たちに、一筋の光を与えることを願わずにはいられない。(編集部:森田真帆)