実写版「タイガーマスク」に伊達直人は登場しない 原作者の実弟・真樹日佐夫氏が明かす
梶原一騎さんと辻なおきさんのマンガ「タイガーマスク」の実写映画を製作すると明言していた梶原さんの実弟・真樹日佐夫氏が5日、電話インタビューに応じ、製作のきっかけになったのは昨年末より全国で発生しているタイガーマスク運動であり、映画に主人公・伊達直人は登場しないことを明かした。
今年2月、真樹氏は実写版「タイガーマスク」を制作することを発表。その後の展開が気になるところであったが、真樹氏は第5稿となる脚本が先日完成したことを明かすと、この後の手直しなどの関係もあり、キャスティングについては現在も未定であるとした。「5月にクランクインが迫っているから、そろそろ決めないといけない」と言いつつも、ギリギリまで脚本にかかわっているあたりに本作へのこだわりがうかがえる。また、実写化にあたっては「伊達直人は登場しないよ。(原作の最後で)死んでいるからね」と伊達直人は登場しないものの、アニメ「タイガーマスク二世」のように、彼の精神を受け継ぐ新たなヒーローが主人公になることも明かした。
本作製作にあたっては、昨年末より全国で展開されているタイガーマスク運動が背景にあることも真樹氏は認めている。同運動は、「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」を名乗る人物から福祉施設に寄付が届けられたことから全国的に広まり、ほかの有名アニメキャラクターなどを名乗る人物からの寄付が連鎖的に起こったもの。これを受けて、自身も「伊達直人基金」を設置。3月に発生した震災の折りには義援金を送ったことを、真樹氏が宗師を務める真樹道場の近況報告で伝えている。
映画は当初の予定通り、5月クランクイン、11月に公開予定。これまでに製作総指揮を務めた映画『探偵物語』などには真樹氏も出演しており、今回も「顔見せ程度だけどね」と出演する様子。現在でも多くのファンがいる「タイガーマスク」待望の実写化作品だけに、今回の映画がどのような仕上がりになるのか、今から楽しみだ。(編集部・福田麗)