役所広司と小栗旬、きこり×気弱な映画監督役で初共演!「われわれにできることは、心からこぼれる笑顔を引き出すこと」
映画『南極料理人』の沖田修一監督の最新作『キツツキと雨(仮題)』で、役所広司と小栗旬が初共演を果たすことが明らかになった。役所は60歳のきこりを演じ、小栗は25歳の気弱な新人映画監督を演じる。役所の現場を以前から見てみたいと思っていたという小栗は「ついに共演することができ、毎日楽しい日々を過ごしています」と喜びのコメント。また、撮影は現在中盤に差し掛かっているが、役所は俳優としてのキャリアが長い小栗に対して「舞台でも鍛えた芝居の安定感と柔軟性は素晴らしいです」と早くも大絶賛している。
今年の劇場公開を予定している『キツツキと雨(仮)』は、オリジナル脚本で挑むヒューマンエンタテインメント。森に囲まれた山村を舞台に、突如現れた映画撮影隊と村人とのふれあいや温かい関係を描き出す。現在も余震が続く東日本大震災の後、役所は「日本中が必死になって復興しようとしている中、この映画のスタッフ、キャストは皆、こんな時に映画を作っていてよいのだろうか? という思いでいたと思います」と心境を吐露。しかし、「虚構の世界を作る仕事を持つわれわれにできることは、この作品をお客さまに観ていただき、心からこぼれる笑顔を引き出すこと。その日を夢見て、沖田監督の下、皆で頑張っています」とエンターテインメントを生業とする役所ならではの支援の姿勢をうかがわせた。
また役所は作品について、「森に囲まれた小さな町の人々と、そこに突然現れた小さな映画のクルーとの映画作りを通して生まれる親子や仲間との温かい関係。そして映画作りへのロマンが描かれています。ユーモアを交え心温まる映画になると思います」と自信をのぞかせた。一方、『南極料理人』が大好きな作品だと語る小栗は、「沖田組」の参加に喜びを隠せない。しかし、「自分にとっては新しいチャレンジ、最近いただいていなかったような役なので、毎日試行錯誤」しているという。そんな小栗と役所に沖田監督は、「映画が大好きなんだなと感じました」とコメント。役所も小栗も自身で映画の監督を務めた経験があるだけに、映画作りに対する熱い思いが伝わってきたのだろう。
実際にメガホンを取ったことのある小栗が、気が弱く、現場をまとめきれずにパニック寸前におちいる新人映画監督・幸一を演じ、ひょんなことから無理やり撮影を手伝わされるハメになった役所演じるきこりの克彦。2人のふれあいと成長を通して、村と撮影隊の新たな関係が生み出される本作。共演は高良健吾、臼田あさ美、伊武雅刀、山崎努ら旬な若手から大ベテランまで豪華な顔ぶれ。笑いアリ、涙ありの内容に個性豊かな俳優陣がどう色付けするのか、注目が集まる。(編集部・小松芙未)
映画『キツツキと雨(仮題)』は、2011年全国公開予定