実さんの笑顔、忘れません……「温泉へ行こう」「ウルトラマンメビウス」俳優・田中実さんの死を悼む共演者からの声続々……
4月25日、事務所のスタッフと母親により、首をつった状態で発見された俳優・田中実さんの死は、彼と共演した俳優、女優にも大きな衝撃を与えた。
田中さんが、隊長のサコミズ・シンゴを演じた「ウルトラマンメビウス」で共演し、イカルガ・ジョージを演じた渡辺大輔は、自身のブログで「訃報」という名の記事を更新。「正直、今は何をどうすればいいか分かりません 大好きな隊長…。人としても…役者としても尊敬すべき方…」と混乱した気持ちであることを明かした。第5シーズンまで続いた「温泉へ行こう!」で、田中さんが演じた武藤健司が見守り続けた主人公の薫を演じた加藤貴子もまた、「突然の訃報を、まだ信じられません」という書き出しで、「いつも朗らかで、どんなに厳しい現場でも笑顔を絶やさず、共演者やスタッフの方に心配りをしていた実さん」と1年の3分の1を共に過ごした田中さんへの想い出の数々をあげ、ドラマのファンに向けて、「実さんと言えば“武藤さん”の印象が強い方が多いと思います。実さんは“武藤さん”よりもさらにステキな方でしたよ(中略)薫と武藤のしょーもない掛け合いを胸に、乗り越えて頂けたら幸いです」とメッセージを送った。
まじめでまっすぐな役柄が多かったが、現場で見せる俳優仲間への優しさも役柄とおなじく、人一倍だった。加藤は、「新人だったわたしの意見にもに耳を傾けてくれ、相談に乗ってくれた実さん。電車の中でも台詞合わせに付き合ってくれた実さん。(中略)語りつくせないほどの実さんの優しさに支えられながら、わたしは“薫”を演じることが出来ました」とつづり、渡辺もまた、「未熟で何も出来なかった自分に、優しくアドバイスして頂けたお陰で、役者としての今の自分があります…」と田中さんへの感謝の言葉を連ねた。仲間を愛し、芝居を愛する、ひたむきでまっすぐな役者人生だった。「実さんの笑顔を忘れません」、共演者の誰もが口をそろえて言った田中さんの優しい笑顔は、共演者、スタッフ、そして田中さんを愛したファンの心の中に、いつまでも永遠に残ることだろう。(編集部・森田真帆)