ナタリー・ポートマンと婚約者の貴重なダンスシーン画像が公開
ナタリー・ポートマンが念願のアカデミー賞主演女優賞を獲得した映画『ブラック・スワン』より、ナタリーと本作で振付師を務めた婚約者バンジャマン・ミルピエが一緒にダンスをしている貴重な画像が公開された。それと同時に、ナタリーとバンジャマン、それにダーレン・アロノフスキー監督が本作のバレエシーンについて語ったインタビューも公開されており、本作におけるバレエの重要性をうかがわせている。
公開された画像は、ナタリーと婚約者バンジャマンが本作の要となるバレエシーンのトレーニングをしているもの。ナタリーは、「白鳥の湖」が重要な役割を果たす映画『ブラック・スワン』のため、1日5時間以上バレエのトレーニングをこなしてきた。そのかいあっての熱演は絶賛され、第83回アカデミー賞主演女優賞をはじめとする、映画賞をほぼ独占。さらには私生活でも本作で振付師を務めたバンジャマンと婚約し、今夏には出産も控えているなど、結果として本作は公私にわたってナタリーの転機に。ナタリーとバンジャマンの愛情の結晶ともいえる渾身(こんしん)の作品に仕上がっている。
バンジャマンは、ナタリーの振付をする上で気を付けたことについて「役者の踊りをバレリーナらしく、ダンサーらしく見せることだ」と語っており、完成した振付については「興味深く、しかも物語やカメラの動きとかにぴったりの形が出来上がった」と自信たっぷり。それを踊るナタリーは子どものころにバレエを経験していたことがあるというが、本格的に学ぶのは今回が初めて。それでもすでにバンジャマンとの信頼関係は築けていたのか、バレエ演目の中でも最も有名であり、また最も複雑で難しいといわれる「白鳥の湖」を踊るダンサーを見事に演じ切った。これには本作のダーレン・アロノフスキー監督も「ナタリーには実に大変な仕事だった」と述懐しており、「彼女はバレエダンサーとしての自信を持って実際に踊らなければならなかったし、踊っている間に生じるシーンも演じなければいけなかった」と本作における彼女の役割の大きさを改めて強調した。
本作で徐々に精神的に追い詰められていくバレエダンサーを演じたナタリーは、「今もとてもバレエを敬愛していると思う」と本作のキーとなるバレエに思いをはせると、「バレエの魅力はすごく美しい部分と、その美しさを作るためのとても暗い部分とのギャップね。つまり、体をひどく酷使しているのに、見ている人にはわからないってことよ」とその魅力を自分なりに分析してみせた。「見た目にはとても美しいけれど、実際は本当にグロテスクな事実が隠れているの」とナタリーの語るバレエの魅力は、本作にも通じるところがありそうだ。
映画『レスラー』のダーレン・アロノフスキー監督と映画『スター・ウォーズ』シリーズのナタリー・ポートマンがタッグを組んだ心理スリラー。内気なバレリーナが大役に抜てきされたプレッシャーから少しずつ心のバランスを崩していく様子を描いており、プロ顔負けのダンスシーン同様、緻密(ちみつ)な心理描写が見どころとなっている。(編集部・福田麗)
映画『ブラック・スワン』は5月11日よりTOHOシネマズ 日劇ほかにて全国公開