制服の似合う清楚系女優、南沢奈央がメッシュ入りの髪とハードなメイク！　田口トモロヲを「おっさん」となじる!?

　人気女性ソロユニット、Superflyの曲「Ah」にインスパイアされたショートフィルム「皆既日食の午後に」が、米国アカデミー賞公認アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル& アジア 2011（SSFF &ASIA 2011）」のミュージックShort部門に出品されることが決定。その上映に先駆けて、5月中旬に東京・日野市で本作の撮影が行われ、本作出演者の南沢奈央、田口トモロヲが本作への意気込みを語った。

　本作には、せっかくの夏休みなのに骨折してしまった少年、あるものを捜すために空き巣に入った男女、そして何度訪れても留守である家にキレかかっている宅配便の運転手など、それぞれに小さな悩みを抱えている3組の男女が登場。まったく接点のなかった彼らが、数十年に一度起きるという皆既日食の午後に偶然出会い、やがて彼らの心が晴れていく……という物語だ。本作で運送業者を演じる田口は、「ショートフィルムなんですが、プチ群像劇という感じの物語なんです。台本を読ませていただいたときから、とても面白い作品だと思いました」と本作についての印象を語っている。

　一方、田口とコンビを組むことになる南沢は、髪の毛にメッシュを入れ、ハードなメイクをする気の強い女の子を好演。「裏設定としてロックをやっている女の子ということだったんですよ。不良とまではいかないんですけど、ツンケンしていて、宅配屋を一緒にやっているおじさん（田口）にも『おっさん、そんなんじゃねえよ！』と言ったりするような役なんです。言い慣れない言葉なので、家でもかなり練習しましたね」と役づくりについて明かした。今までは映画『赤い糸』など、制服の似合う清楚（せいそ）な美少女という印象の強かった南沢。しかし、今年の3月に舞台「ROCKミュージカル ピンクスパイダー」に続き、本作でもサバサバした気の強い女の子を演じるなど、女優としての幅広さを見せている。

　今回のショートムービーのモチーフとなった「Ah」は、Superflyにとって約1年9か月ぶりとなる、6月15日発売の新アルバム「Mind Travel」の最後を締めくくるバラード曲。「言葉にできない思いをため息で表現したい」ということから、歌詞を「Ah」という言葉のみで構成。歌唱力に定評があるSuperflyならではの楽曲に仕上がっている。ちなみにSuperflyは、フジテレビ系ドラマ「GOLD」の主題歌を担当しており、南沢は同ドラマに出演していたという縁もあり、南沢が「打ち上げのときにSuperflyさんがやってきて、生で歌を披露してくれたんです！　もうわたしテンションが上がっちゃって、一気にファンになりましたね」と語る通り、南沢にとっても思い入れの深い作品になったようだ。そして田口も本作の見どころについて「ちょっといい話になっていると思います。どういうふうにSuperflyさんの楽曲と物語とがリンクしていくのか、それを楽しみにしていただきたいですね」と語っていた。

　本作は、本映画祭が世界プレミア上映。映像と音楽とのコラボレーションがどのような化学反応を見せるのか、今から楽しみだ。（取材・文：壬生智裕）

ショートフィルム「皆既日食の午後に」を含むジャパン ミュージックShort（JMS）プログラム作品は6月19日18時より表参道ヒルズ スペースオーにて、22日19時50分よりラフォーレミュージアム原宿にて、25日10時45分よりブリリア ショートショート シアターにて公開