カンヌ映画祭で、東日本大震災の被災者を支援するチャリティー・パーティ「Sake Night 」開催
第64回カンヌ国際映画祭
第64回カンヌ国際映画祭で、東日本大震災の被災者を支援するチャリティー・パーティ「GAMBARO NIPPON!! Sake Night」が現地時間15日、映画会社各社が作品を売買するマーケットで行われ、多くの映画関係者が詰めかけた。
「Sake Night 」は映画会社東映が、海外の映画関係者との親睦をはかるために毎年開催してきたカンヌ恒例イベント。しかし今年は、被災地出身者をはじめ、後ろ髪を引かれる思いでカンヌ入りしている人たちも多数おり、被災地のために何かをしようと、映画会社の垣根を越えてパ-ティーを企画したという。
会場にはチャリティーボックスを設置。そして、用意された酒や食材は、震災と福島原発事故で風評被害を受けて苦しむ被災地産にこだわった。例えば日本酒は、福島県二本松市にある人気酒造の「人氣一」。同社は震災後、海外からの注文がストップしている状態だという。しかし、欧州委員会の輸入規制により、持ち込める酒は3月11日以前に製造されたものであることが条件だった。おつまみには青森のいかせんべいや南部せんべいなどが並び、募金をしてくれた方には宮城県のずんだ餅せんべいや酒粕キャンディなどがお返しに振る舞われた。
この日集まった寄付金は、東北地方の産業の復興をサポートしているボランティア団体「Tokyo Stands Strong for Tohoku」を通し、三陸牡蠣復興プロジェクトが行っている一口オーナー制度や、福島地方の野菜購入に当てられるという。(取材・文:カンヌ・中山治美)