3Dじゃない!CGでもない!『くまのプーさん』が全米で大絶賛!古きよき手描きスタイルの魅力!
時代を超えて愛される人気キャラクターの劇場アニメーション新作、映画『くまのプーさん』が、全米公開されるやいなや大絶賛されている。現在流行の3DでもCGアニメでもなく、古きよき手描きスタイルを継承した正統派アニメーションの本作は、ディズニーがこれまでに培ってきたすべてを注いだといっても過言ではない、心温まる作品に仕上がっている。
今月15日より全米公開されている本作は、ディズニーの伝統的な手描きスタイルと変わらない世界観でアニメーション化した、人気キャラクター「プーさん」久々の劇場版新作。ネコもしゃくしも3DやCGを採用している現在、あえて時代を逆行したかのようなスタイルを採用している本作だが、一度観てみれば、「くまのプーさん」を描くためにはこの手法しかなかったことが理解できるはず。かつて『ファンタジア』『美女と野獣』といった作品でアニメ界に旋風を巻き起こしたディズニーが、創業以来培ってきたスタイルをさらなる高みに押し上げた、新しいクラシックとでも呼ぶべき作品といえそうだ。
そのクオリティーは全米公開されるやいなや、各紙誌から絶賛の声が寄せられるほどであり、派手なアクションなどが何も関わらず「ほとんどの映画が忘れ去ってしまった大切なものがこの映画にはある」「この映画を観ると誰もが8歳の子どもに戻った気分になれるだろう」とそのほとんどがクラシカルなスタイルを肯定していることは、注目に値する。ここ最近のアニメ映画といえば、ディズニーも含め、フルCGや3Dが珍しくないが、作品の本当の魅力はそのような技術がなくても観客に届くという、当たり前のことを本作は思い出させてくれる。
本作は、しっぽをなくしたイーヨーのために「イーヨーのしっぽを捜すコンテスト」を行なうプーさんたちの冒険を描いたアニメーション映画。目新しい要素はないものの、細かなところまでに目の行き届いた作画やアートワークなど、すべてにわたって丁寧につくられている本作は、子どもたちだけでなく、大人たちも夢中になれること間違いなし。一度だけでなく、何度でも観たくなる作品だ。(編集部・福田麗)
映画『くまのプーさん』は9月3日より全国公開