アジアの宝石コン・リー、渡辺謙との恋人役を切望!日本映画にも「ぜひ出てみたいわ!」
ハリウッドでも活躍するアジアの宝石コン・リーが、渡辺謙や菊地凛子と共演した米中合作映画『シャンハイ』のエピソードを披露し、渡辺とは「ぜひ恋人を演じてみたい(笑)」と赤裸々な思いを明かした。本作はコン・リー、渡辺、菊地だけでなく、ジョン・キューザック、チョウ・ユンファという各国スターの豪華“競演”が実現した話題作。コン・リーは物語の鍵を握るミステリアスな女性・アンナを熱演している。
渡辺も出演した2005年の映画『SAYURI』でハリウッドデビューを果たし、続けざまに『マイアミ・バイス』『ハンニバル・ライジング』と大作への出演を果たしたコン・リー。もともと、映画『秋菊(しゅうぎく)の物語』(1993年、チャン・イーモウ監督)で第49回ヴェネチア国際映画祭最優秀女優賞を受賞するなど、高い演技力は折り紙つき。本作への出演は、プロデューサーに「アンナの役はとても大事なので、コン・リーに演じてほしい」と熱望されて実現した。
太平洋戦争勃発(ぼっぱつ)前の日本軍占領下の上海が舞台の本作。コン・リーは、日本軍と裏社会で取引する上海三合会のボス・アンソニー(チョウ・ユンファ)の妻・アンナにふんしている。激動の時代に生きる女性を演じるにあたり、「当時の情報をなるべくたくさん吸収しようとした」というコン・リー。「本を読んだり、当時の写真を見たりした。南京大虐殺のドキュメンタリーや写真も見た。この物語のすぐ前に起こったことだから」と役づくりは入念に行われた様子だ。
また、人を引きつける魅力的な容姿とは裏腹に、ミステリアスな雰囲気を漂わせるアンナ。女性らしい柔らかなスタイルが強調された衣装やメイクで、妖艶(ようえん)な色気を醸し出すアンナを、コン・リーは見事に演じ切っている。45歳とは思えないその美しさに目を奪われるが、「わたしはとにかく、たっぷり眠るの。1日10時間は寝るわ」と美ぼうの秘けつを明かし、毎日少しでも体を動かすように気をつけているという。また、スキンケアにはこだわりがなく「そこらにあるものを適当に使う感じよ。フェイシャルにも全然行かないし」と大スターらしからぬ素朴な一面も垣間見せた。
そして共演者の話題になると、ジョン・キューザックは「知的な人。映画作りについて、幅広く、バランスの取れた知識を持っている。とても尊敬するわ」。また、渡辺との共演シーンが少なかったことを「残念だった」と語りながら、「次はぜひ恋人を演じてみたい(笑)」とニッコリ。ファンも「観てみたい!」と思うような配役の希望を明かした。さらに、「日本の映画に出られるなら、ぜひ出てみたいわ! オファーは大歓迎よ(笑)」と声を弾ませたコン・リー。ぜひとも、日本映画で世界屈指の実力を見せてほしいものだ。
『シャンハイ』は、1941年の上海を舞台に、アメリカ諜報(ちょうほう)部員・コナーの死に隠された男女の悲しい運命を描く物語。ジョン・キューザックはアメリカ諜報(ちょうほう)部員のポールにふんし、渡辺は日本人将校タナカ、菊地はコナーの恋人でアヘン中毒者のスミコを演じている。メガホンを取ったのは、映画『ザ・ライト -エクソシストの真実-』のミカエル・ハフストローム。コン・リー自身が「お気に入り」と語る本作は、その壮大なスケールゆえ、スクリーンで観るに値する作品に仕上がっている。(編集部・小松芙未)
映画『シャンハイ』は8月20日より丸の内ピカデリーほか全国公開