深田恭子、不倫は映画の中だけ!「結婚に夢を持ちたい」
人気作家・東野圭吾の不倫を題材にした小説を映画化した『夜明けの街で』の完成報告会見が11日に都内で行われ、岸谷五朗、木村多江、若松節朗監督と共に登場した主演の深田恭子が、「不倫はこの映画の中だけでお楽しみいただければと思います」と複雑な女性心を交えながら映画のPRを行った。
本作で岸谷演じる妻子ある男性と、不倫の恋に落ちる女性を熱演している深田。不倫に対するイメージとして「わたしはまだ結婚に夢を持ちたいので、このお話を見ているとすごく寂しい気持ちになります。身近では起こってほしくない出来事ですね」と複雑な胸の内をポツリ。「皆さん、不倫はこの映画の中だけでお楽しみいただければと思います」とこれから映画を観る人たちにくぎを刺していた。
また、若松監督が「日本一不倫の似合う男」と太鼓判を押す岸谷は、「撮影中は非常に気が重かった。深田さんと出会ってから家族で動物園に行くシーンがあるが、木村さんや家族に近づくことができなかった。本当にしんどかったです」と、不倫による心のやましさが乗り移っていたことを告白。そしてこの日の会見の座り位置が、作品中では不倫相手と妻である深田と木村に挟まれていることに触れ「本来なら地獄絵図ですよね」と戦々恐々としていた。
ところで題材が不倫という非日常の出来事だけに、登壇者たちは複雑な思いを持ちつつも、新たな自分に出会うことができた様子。岸谷に不倫をされる妻役の木村は、「女でもドキドキしちゃうくらい恭子ちゃんが魅力的。しかも絶対断れないような誘い方をしていたので、『それはしょうがないよ』って思ってしまうような説得力がある。最終的に許してしまうような気持ちもありました」とコメントすれば、若松監督も「地獄を見るかもしれませんが、不倫はやっぱりしてみたいです」と爆弾発言? を行って会場を笑わせた。また東野圭吾から寄せられた「現在不倫を画策中の人に警告です。まずは、この映画を観てください。それでもなおかつ不倫をするというのなら、もう止めません。どうぞ甘い地獄に堕(お)ちてください」というメッセージも読み上げられるなど、愛の形について改めて考えさせられるような作品であることがうかがえた会見となった。
『夜明けの街で』は不倫を忌み嫌っていたはずの中年サラリーマンがふとしたことから派遣社員と恋に落ち、やがて相手から思いも寄らぬ秘密を打ち明けられ、情愛と現実のはざまで関係がねじれていく姿を描くラブストーリー。(肥沼和之)
映画『夜明けの街で』は10月8日より角川シネマ有楽町ほか全国公開